道民は別のやつ
食べてるんだけどな
――白い恋人、1枚約95円
白い恋人は過大評価? 1枚約95円、他の北海道土産と比べてみた
北海道土産の定番「白い恋人」が、発売50周年を機にブランドを刷新します。石屋製菓が2026年10月13日に発表したもので、新しいロゴとパッケージは2026年12月から順次切り替わります。価格は2026年4月1日に改定済みで、ホワイト18枚入は税込1,717円。1枚あたり約95円の計算です。
そんななか、「白い恋人って過大評価されすぎじゃねぇか?」という投稿を集めたまとめが、11月5日にTogetterで公開されました。同日の時点で、閲覧数は41,924、コメントは76件です。
「過大評価」と言っているのは誰か
まとめの発端は、あるユーザーの投稿でした。北海道はお菓子の選択肢が豊かなのに、白い恋人が「何十年もトップ獲ってるのはおかしい」という趣旨でした。対抗馬として、「札幌農学校」の名前が挙がっています。
そこに、道民とみられる人たちの声が続きます。「道産子的にはROYCEのお菓子のほうがありがたい」。「道民は普通に三方六とかよいとまけとか札幌タイムズスクエアとか食ってるんで、内地の観光客の問題だと思います」。
一方で、白い恋人を推す側の言い分もはっきりしています。「紙袋や包装の分かりやすさと手軽さがでかすぎる」「個数に対するコスパがいい」。溶けにくさや、個包装で職場に配りやすい点を挙げる声もありました。
数字で比べてみました
では、本当に「コスパがいい」のでしょうか。各社の公式サイトに出ている税込価格を、個数で割り算してみます。
白い恋人(ホワイト)18枚入は1,717円で、1枚約95円。対抗馬に挙がった北海道ミルククッキー「札幌農学校」は24枚入1,458円で、1枚約61円でした。同じ個包装のクッキーで比べると、白い恋人のほうが1.5倍ほど高いことになります。
ほかも並べてみます。六花亭のマルセイバターサンドは5個入870円で、1個174円。ロイズの生チョコレート[オーレ]は20粒1,215円で、1粒約61円。カルビーのじゃがポックル(オホーツクの塩味)は10袋入1,211円で、1袋約121円です。
白い恋人は、いちばん安くもなければ、いちばん高くもない。真ん中あたり、という結果でした。「安いから選ばれている」という説明は、数字の上では少し苦しい印象です。
差がついたのは日持ちのほうでした
もう一つ、割り算以外の数字を見てみます。保存のしかたです。
白い恋人の賞味期限は、公式オンラインショップの表示で「製造日を含む120日」。保存方法は「直射日光をさけ、28℃以下の涼しい所で保存してください」となっています。栄養成分は1枚あたり57kcalです。
これに対して、マルセイバターサンドは25℃以下の涼しい場所で9〜10日間。ロイズの生チョコレート[オーレ]は要冷蔵(10℃以下)で、賞味期限は1か月です。
120日と9〜10日。ここは1.5倍どころの差ではありません。旅先で買って、家に持ち帰って、職場で配り終わるまでの何日かを数えてみます。白い恋人がいつまでも売り場の真ん中にいる理由の一つは、味の優劣ではなくこの日数のほうにありそうだ、と筆者は感じました。
ネットの評判
まとめのコメント欄では、賛否がきれいに分かれています。
否定寄りの声は、「北海道はうまいものが多いのに、なぜこれが何十年もトップなのか」という疑問が中心です。道民の立場から「自分たちは三方六やよいとまけを食べている」「白い恋人は観光客の問題」と書く人もいました。
肯定寄りの声は、味そのものより使い勝手を挙げます。包装を見ただけで「お、北海道行ってきたんやな」と一発で伝わること、道内外の気温差に左右されないこと、個包装で配りやすいこと。「初手のお土産として白い恋人、次からはじゃがポックルとか」と、段階で使い分けている声もありました。
作っている側はどう動いたか
当の石屋製菓は、10月13日の発表で、雪の結晶をモチーフにした新ロゴ「ホワイトスノー」を公開しました。パッケージは雪の結晶、ハート、リボン、利尻山という従来の要素を残しつつ、利尻山のイラストの抽象度を上げます。鉄紺色を少し明るくした色を、正式なブランドカラーに定めました。
12月27日から1月4日までは、新千歳空港国内線ターミナル2階センタープラザで、50周年のイベントも開く予定です。
4月に値上げをして、12月に見た目を変える。動かずに売り場の真ん中にいる、という評は、少なくとも2026年の石屋製菓には当てはまらなさそうです。なお11月5日の時点で、石屋製菓から「過大評価」論に触れた発表は出ていません。
まとめ
数字を並べてみると、白い恋人は「安い土産」でも「高い土産」でもなく、1枚約95円の真ん中でした。代わりに120日という日持ちで、ほかの北海道土産に差をつけています。
おいしさの順位は人それぞれですが、「配る土産」として選ばれる理由なら、数字で説明がつきそうです。次に空港で迷ったら、値段より賞味期限の欄を見てみると、選び方が変わるかもしれません。
出典
石屋製菓「希望小売価格変更について」(2026年3月)
石屋製菓「『白い恋人』が、発売50周年を機にブランドリニューアル」(2026年10月13日)
イシヤオンラインショップ「白い恋人 18枚入」
北海道ミルククッキー 札幌農学校 公式サイト
六花亭オンラインショップ「マルセイバターサンド5個入」
ロイズ公式オンラインショップ「生チョコレート[オーレ]」
カルビー公式オンラインショップ「じゃがポックル オホーツクの塩味」
Togetter「『白い恋人って過大評価されすぎじゃねぇか?』…」
のどかな場所なんだから、
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