港の32キロの砲弾を『ワインの瓶』と説明

在パプアニューギニア中国大使館の投稿

写真はイメージ Photo by Barrett Ward on Unsplash

11/4 11:06 / 発信国:パプアニューギニア / 記者:宮村

港の32キロの砲弾を中国大使館は「ワインの瓶」、X線は爆薬と信管を映した

「砲弾の形をしたワインの瓶である」。パプアニューギニアの港で見つかった32キロの物体について、在パプアニューギニア中国大使館はSNSにそう書いた。笑い話で終わりそうに見えるが、、、警察のX線には、爆薬と信管が映っていた。

見つかった場所は、首都ポートモレスビーの主要な埠頭だ。商業用のコンテナの中に、緑の金属の胴、銀色の先端、真鍮色のリングという物体が入っていた。重さは32キロ。業務用の米袋ひとつより、少し重い。警察と軍の専門家が回収し、11月3日に出た警察の報告書は、これを130mm 59式榴弾の不発弾だと特定した。中に化学爆薬と信管がある、と。中国人4人が金曜日に逮捕され、いまも拘束されている。

中国大使館の説明は、まったく別だ。関係する企業が現地で確認したところ、物体は砲弾の形をしたワインの瓶だった。「危険はまったくない(poses no danger at all)」。中国の銃器の規制は世界で最も厳しい水準で、軍用の砲弾を中国から持ち出すのは、ほぼあり得ない、とも書いた。

笑う前に。大砲の形をした酒瓶は、実在する

ここで笑って終わる人が多い。シンガポールの安全保障研究者コリン・コー氏も、物体の写真を添えて「北京はこれを『砲弾の形をしたワインの瓶』と呼んでいる」と英語で投稿した。

変わった形の酒瓶が並ぶ棚
写真はイメージ Photo by Paolo Bendandi on Unsplash

ただ、大使館の言い分は、頭から作り話とも言い切れない。中国では「古炮式酒瓶」、つまり昔の大砲をかたどった酒瓶の実用新案が2008年に登録されている。砲身が瓶になっていて、外すと下から杯が出てくる。飲み終わったら置物になる。そういう土産物の発想は、中国に確かにある。

では、なぜ疑われたのか。X線に映ったものだ。瓶なら、空洞かガラスが映る。報告書が読み取ったのは、爆薬と信管だった。

現地で問題になっているのは、瓶という言葉の面白さではない。32キロの不発弾らしきものが、港のコンテナまで普通に届いていたことだ。警察長官のデービッド・マニング氏は、情報を受けて警察はすぐ動き、危険を防ぐために周辺を封鎖した、と話した。物体は安全な施設へ運ばれている。大使館は、警察の正式な結果を待つとしている。

で、瓶か弾か。それを見分けたのは、オーストラリアがパプアニューギニア警察に寄贈したX線装置だった。

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