ライスクリスピーから米粒が消えた

スナップ、クラックル、ポップの音も小さくなった

写真はイメージ Photo by Mona Bernhardsen on Unsplash

11/6 20:00 / 発信国:イギリス / 記者:ミヤムー

ライスクリスピーの米粒が消えた理由 ケロッグも音が小さくなったと認めた

11月3日、ケロッグが英国で売るシリアル「ライスクリスピー」と「ココポップス」から、米粒がなくなった。入っているのは米粉とコーンフラワーだ。会社が挙げた理由は「天候の変化」。米のシリアルから米を抜く、、、そんな手があったのか。

いちばん効いているのは、ケロッグ自身が音のことを認めた点だ。英BBCに対し、牛乳をかけたときの音は前ほど大きくなく、すぐには鳴らないと説明した。ライスクリスピーの売りは「スナップ、クラックル、ポップ」という弾ける音だ。朝の番組「グッド・モーニング・ブリテン」では、司会のエド・ボールズとスザンナ・リードが生放送でマイクを器に近づけた。ボールズは数秒、左耳を器に突っ込んだ。リードの結論は「スナップ、クラックル、ポップは無くなった、と言っていい」。

SNSには不満が並んだ。TikTokには「毎日食べていた2歳の子が食べない」「ふやけて色が薄い。牛乳を入れても音がしない」という声が出ている。天候のせいにするな、という反応だ。

では、米は本当に足りないのか。英国のスーパーの自社ブランドは、米粒のままだ。業界誌ザ・グローサーによると、テスコの「ライススナップス」、モリソンズの「ライスクラックルズ」、アズダとセインズベリーの似た商品は、いずれも米粒を使い続けている。モリソンズとアズダは、作り方を変える予定はないと答えた。同じ国、同じ時期に、米粒は手に入っているのだ。

世界の米は過去最高の豊作

笑っている側が見ていない話もある。ケロッグの広報はザ・グローサーに、2022年と2023年のスペインの干ばつと異常気象で、ココポップスとライスクリスピーに使っていた米の品種が手に入りにくくなった、と話した。世界の米ではなく、特定の品種の話だ。実際、国連のFAOは2025/26年の世界の米の生産量を5億6,340万トン(精米ベース)と見ている。前年より2.1%多く、過去最高だ。国際価格も、2026年6月の時点で1年前より16%安かった。世界の米は余っている。それでも、自分が使ってきた品種だけが減ることはある。

収穫期の水田と、実った稲
写真はイメージ Photo by Declan Sun on Unsplash

笑われている商品の陰に、もう一人の当事者がいる。新しいレシピには、食感を出すために小麦グルテン(小麦のたんぱく質)が加わった。これまでの表示は、工場での混入の可能性を知らせるものだったが、今回から小麦が原材料として太字で書かれる。セリアック病や小麦アレルギーの人は、もう食べられない。

11月6日の時点で、米国とカナダのライスクリスピーは米粒のままだ。国際ブランドは2024年にマースの傘下へ移り、北米のブランドは別の会社が持っている。だから、同じ名前で中身が違う。

スナップ、クラックル、ポップが広告に出てきたのは1929年。97年目に、音の持ち主が自分で「前ほど大きくない」と認めた。

この記事を書いた記者ミヤムー記者紹介と、ほかの記事を見る →
次の視点

のどかな場所なんだから、
もう勘弁してほしい

――ある住民が、週末の重低音に

ジャンルを変えて「社会・暮らし」から。いま読まれています GMO熊谷正寿代表に近隣住民が「もう勘弁してほしい」 ヘリの爆音と週末の重低音

港の32キロの砲弾を『ワインの瓶』と説明

在パプアニューギニア中国大使館の投稿

ジャンルを変えて「世界のニュース」から。いま読まれています 港の32キロの砲弾を中国大使館は「ワインの瓶」、X線は爆薬と信管を映した

全国大会に20回以上出た高校生、ドームで賛否?!

Snow Man札幌公演の演出をめぐるファンの声

ジャンルを変えて「アイドル・推し活」から。いま読まれています Snow Man札幌公演に高校生マーチングバンド、ファン賛否?! Togetterに「ファンが喜ぶ演出かどうかが抜け落ちてる」
出典

いま読まれている記事

  1. 1銚子のサバ加工、約2割が倒産や廃業 国産に替える道はあるのか
  2. 2e-Taxの緊急メンテはいつ復旧?源泉所得税の納期限は11月10日
  3. 3くるり岸田繁の再婚、祝福一色のはずが?! 藤井セイラ氏の異論に反発
  4. 4妻が稼ぐと夫がしんどい? 元の研究では、夫がいちばん楽なのは妻が4割稼ぐとき
  5. 5「寿司にアルジェリアソース」で煽られた日本側、自作の材料費を計算してみた
← トップへ戻る