あのアンケート、
うちも捨てたかも
――3,000通のうち、返らなかった1,526通
内閣府の世論調査、1,526人は返さなかった 認知度は「3割強」とも「1割」とも
内閣府が10月16日、「循環経済(サーキュラーエコノミー)に関する世論調査」の速報を出した。全国の18歳以上で日本国籍を持つ3,000人に、郵送法で調査票を送った調査だ。返ってきたのは1,474人分。回収率は49.1%。残りの1,526人は、返していない。
ニュースの見出しになったのは、返ってきた1,474人分の中身だった。循環経済の意味を知っている人は13.4%、「聞いたことがない」が61.1%。一方で、ごみ問題を暮らしの中で重要だと答えた人は97.4%。ごみを減らしたり、リサイクルをしたりしていると答えた人は85.4%だった。
同じ調査が「3割強」にも「1割」にもなる
日本経済新聞は、循環経済の認知度を36.7%とし、見出しに「3割強」と書いた。環境分野のニュースサイトCircular Economy Hubと千葉テレビは、「意味を知る人は13.4%」と伝えた。
どれも、同じ内閣府の調査だ。
で、どっちが正しいのか。どちらも間違っていない。違うのは、線をどこで引くかだけだ。「意味を知っている」だけを数えるのか、「言葉は聞いたことがある」まで数えるのか。切り方ひとつで、同じ調査が「3割強」にも「1割」にもなる。認知度は数字の形をしているが、中身は線引きの話なんだ。
速報は「早く返した人」の調査
調査期間は8月20日から9月27日まで。ただ速報は、9月16日までに届いた調査票だけを集計している。締め切りの11日前に届いた封筒までで、いったん数えた数字だ。
環境省の発表文には、回収数や回収率を含む速報値は、確報で修正される可能性があると書かれている。49.1%という回収率そのものも、まだ動く。
では、だれが返したのか。年代別の内訳は、いまは出ていない。属性別の結果とクロス集計表は、確報の段階で公表される予定だ。70代が多く返して20代がほとんど返していないのか、その逆なのか。それが分かるまで、13.4%を「日本人の認知度」と呼べるかどうかは、まだ言えない。
返した人だけが、生活水準を語っている
速報でも、分かることはある。3Rの意味を知っている人は47.4%。使われなくなった電子機器や電池からレアメタルを回収するリサイクルが、経済安全保障につながると知っていた人は74.8%だった。
意見が割れたのは、負担の話だ。循環型社会を作るべきかという問いに、「現在の生活水準が変わらないなら」と答えた人は55.1%。「生活水準を落としてでも」は19.8%。リサイクル素材を使った製品が普通より高くなるなら「買わない」は39.2%だった。環境省の担当者は「生活と環境を両立できる施策が重要だ」と話している。
ただ、この「生活水準を落としたくない」を返してきたのは、調査票を返した1,474人だ。調査票を返さなかった1,526人が何を思っているかは、確報が出ても分からない。
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