あなたはどっち AI業界

新人に教える?自分でやる?

場面と、二人の言い分
  1. 若手が入る入り口が、急に細くなりました。米Anthropicが10月16日に公開したレポートでは、技術職の新規採用に占める若手の比率が、27%から9%に落ちていました。そうなったのは、コードを書くこととバグを探すこと、つまり新人が仕事を覚える作業そのものを、AIに回せると分かったからだと書かれています。
  2. 「教える余裕を、誰がくれるの」
  3. 「今のスキル、全部独りで覚えました?」

どっちの味方?最初の印象で選んでください。

自分でやる派 の言い分

朝、席に着いて最初にするのは、昨日のうちに止まった仕事を、自分の手で片づけることです。隣の新人が同じところで詰まっていても、呼ばれる前にこちらで終わらせます。説明をすると、やり方を言葉にする時間と、やってみてもらう時間と、間違いを直す時間で、半日が消えてしまいます。片づいてから、結果だけ見せて「ここはこうなっています」と伝えます。
こうなったのは、前の職場で、教えるのが好きな先輩の下にいたからです。その人は丁寧で、みんなに好かれていました。ただ、締め切りの前になると、いつも私が残って残りを巻き取っていました。優しさの帳尻を、どこかで誰かが合わせているのだと、あのとき覚えました。人を育てるのは会社の仕事なのに、現場には、育てるための時間だけが配られていません。
本音を言えば、教える余裕のある人が羨ましいです。あの余裕は、もう私のところには戻ってきません。新人の席を見ていると、昔の自分が座っているようで落ち着かないので、用事はできるだけ短く済ませて、長く話さないようにしています。

相手へ:教えている間に溜まる仕事は、誰が片づけてくれるんですか?実際に出た声 「シニアクラスがAIになげて確認するだけだからな。ジュニアが自前でやったらクソ遅いし」

教えて育てる派 の言い分

新しく来た人には、最初の作業をわざと本人にやらせます。手順を書いた紙を渡して、隣の椅子に座って、聞かれるまで黙って見ています。自分でやれば昼前に終わる作業が、その日は夕方までかかります。その週の数字は、たしかに落ちます。それでも次の月には、同じ作業をその人が一人で回しています。
私がこうするのは、誰も教えてくれない職場にいたことがあるからです。入った年は、分からないまま手を動かして、間違えて、怒られて、それでも理由は教えてもらえませんでした。仕事を覚えたのは、他人の手元を盗み見て真似をしたからで、覚えるまでに何年も余分にかかりました。あの遠回りを、後ろから来る人にさせたくないだけです。
本音を言うと、自分でやったほうが速いことは分かっています。隣で待っているあいだ、早く代わってくれと腹の中で思っています。ただ、速い人だけで回っている職場は、その速い人が辞めた日に止まります。そのとき、紙を渡される番の人が、どこにもいないのが怖いのです。

相手へ:あなたが新人だった頃、誰にも聞かずに覚えましたか?実際に出た声 「エントリーレベルの社員が不要であれば、じゃあ新卒はどこでスキルを獲得するのか」

どちらにも聞かれない立場 教わる側の新人

横で二人が揉めているのを、聞こえないふりをして座っています。自分でやらせてほしいとも、教えてほしいとも言いました。どちらも通らなかったので、今は家に帰ってから、昼に触らせてもらえなかった作業を独りで練習しています。

言い分は、世間の声をもとに編集部が脚色したものです。実際の発言と出典は、元ネタの記事にあります。

元ネタを読む →Anthropicの若手技術職採用が27%から9%に AIを作る会社が先に削った

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