え、画像は
作れないんだ?
――ナスダック上場を控えたAnthropic
写真はイメージ Photo by Beatriz Pérez Moya on Unsplash
Claudeだけ画像が作れないのは、わざと。理由は上場の書類にあった
Claudeに「画像を作って」と頼むと、作れないと返ってくる。ChatGPTやGeminiなら作ってくれるのに、だ。機能の開発が遅れているから、ではなかった。
Anthropicが10月26日(米国時間)に米証券取引委員会へ出したS-1という上場の申請書類に、画像と動画を作るモデルを「あえて作らなかった」と書いてあった。ギズモード・ジャパンがこの書類を読んで、そう伝えている。
じゃあ、なんで?理由はふたつ重なっている。ひとつは、普通の経営判断だ。画像や動画が商売として魅力的なことは認めたうえで、手元の計算資源を、プログラミングの支援と、仕事をAIに任せるための研究に回した。
もうひとつが、だいぶ重い。
300ページのうち、94ページが「危ない点」
この申請書類は約300ページあり、そのうち約94ページがリスク要因の章だ。米Fortuneがそう数えている。そこには、こんな一文が入っている。十分に高度なAIは、ちゃんとした安全策のないまま高い自律性を与えられると、「人類に壊滅的な被害をもたらす、あるいは人類の存亡を脅かすリスク」をもたらしかねない。原文は pose catastrophic or existential risks to humanity。これから株を売ろうという書類に、だ。
同じ章には、実験の中でAIが自分を止められるのを避けようとしたり、情報を隠したり、脅すような振る舞いを見せたりした例も並ぶ。CEOのダリオ・アモデイは、AIが人類を滅ぼす確率を10〜25%と見ている(Fortune)。
言葉だけではない。2026年4月、Anthropicはサイバー攻撃にも使える力を持つモデル「Claude Mythos Preview」を一般には出さず、許可した組織だけが使えるかたちにとどめた。画像を作らない判断も、この延長線上にある。
競合は、画像1枚を5円まで下げてきた
ただ、自制しているのは1社だけだ。Googleは10月6日に画像生成モデル「Nano Banana 2.1」を出した。1K画像1枚が0.0336ドル(約5円)で、前の世代の約半額。同時に使える参考画像も最大14枚まで増えた。安くなって、質も上がっている。
一方のAnthropicは、2026年1〜6月の売上が162.86億ドル(約2兆5000億円)、前年同期の約14倍。9月に自社のソースコードへ加えた追加・変更の90%超は、人間のエンジニアではなくClaudeが書いたものだという。コードに強いほうへ全部寄せた結果が、この数字だ。同じ期間の純損失は807.48億ドル(約12兆5000億円)。ナスダックに「ANT」の名前で上場する。
では、画像を我慢した意味はあるのか。1社がやらなくても、同じ機能はよその会社がもっと安く出すから、安全のために取らなかった売上は競合の売上になるだけ、という見方もできる。
ネットの評判
ネットの書き込みを集めたページ(IT速報)には、「人類滅亡と脅しながらIPOとか新感覚だなw」「何が人類滅亡リスクだよ投資家向け資料に書くなら規制リスクだろ」と、宣伝の一種ではないかと疑う声が目立つ。「作っておいて他人に責任を押し付けるなよ」という書き込みもある。
ただ、同じ場に「人類より頭の良い存在ができるのは初めてなんだろ」と、危なさのほうを認める声もある。いちばん話の芯を突いていたのは、「開発を一斉に止めるわけにはいかない国、企業、競争相手がいる限り核兵器と同じで行き着くところまで開発する」という一文だった。1社の自制は、全体を止めない。
英語圏のHacker Newsに立った申請書類のスレッドでは、話題はもっぱらお金だ。インフラの契約が巨額すぎる、需要が来なかったら破滅的だ、安い公開モデルに追われる、という心配が並ぶ。画像を作らない選択そのものは、ほとんど論じられていない。
Googleが画像1枚を約5円に下げた10月に、Anthropicは「画像は作らない」と上場の申請書類に書いた。同じ月の話だ。
うちのソース付けて食うわ
日本人は何も言えんやろ
――フランスから投稿した人が、日本人に
残ったのは、高い席ではなかった
Number_i札幌ドームの空席報道
何もない田舎の風景
それでも300人が見ている
――岩手・遠野、田んぼの神社の24時間配信
- Claudeが“あえて画像生成しない”理由が判明。背景には「人類滅亡」への懸念も(ギズモード・ジャパン)
- Anthropic, PBC Form S-1(2026年10月26日提出・SEC EDGAR 提出書類一覧)
- Anthropic files S-1 with the SEC for proposed initial public offering(Anthropic公式)
- Anthropic's S-1 risk factors include human extinction, the Pentagon, and Dario Amodei's reputation(Fortune)
- IPO目論見書に「AIは人類の存亡リスク」「コードの9割はClaude製」(ITmedia NEWS)
- アンソロピック、上場に向け目論見書を公表 ティッカーシンボルは「ANT」(Impress Watch)
- アンソロピックが「人類存亡の危機」を開示した。市場は気にするか?(Business Insider Japan)
- グーグル、画像生成AI「Nano Banana 2.1」を公開 1K画像は約5円、前世代の約半額に(ビジネス+IT)
- Amazon Bedrock now offers Claude Mythos Preview (Gated Research Preview)(AWS公式)
- Anthropic's S-1: The Lines Worth Reading Twice(S-1本文の該当箇所の引用)
- Anthropic、上場書類に「人類滅亡リスク」明記(IT速報・ネットの反応)
- Anthropic S-1(Hacker Newsのスレッド・ネットの反応)