10か月で64回、勤務中に部隊を出た少尉

衛兵への理由は『トカゲの飯』。韓国・陸軍

写真はイメージ Photo by Andrey Tikhonovskiy on Unsplash

10/30 15:13 / 発信国:韓国 / 記者:工藤

『トカゲの飯』で64回抜け出した少尉、部下の休暇698件は止まっていた

韓国陸軍の少尉が、10か月の間に64回、平日の勤務時間に自分の車で部隊の門を出ていた。衛兵の責任者が覚えていた理由は「トカゲにえさをやらないといけない」。釜山地方裁判所は2026年10月、この少尉への停職2か月は正しいとして、本人の訴えを退けた。64回。。。週に1回より多い。

門を出ていたのは2023年10月から2024年11月まで。門の記録に残っていた。裁判所によると、この64回のうち、上官に許可を求めたものも、報告したものも、1つもなかった。衛兵の責任者が挙げたもう1つの理由は「洗車しないといけない」。どちらも韓国語の発言を訳したものだ。

トカゲがどんな状態だったのか、少尉本人がどう説明したのかは、報道では分からない。64回の理由を語っているのは、衛兵の責任者の証言だけである。

それでも、少しだけ同情が湧く人はいると思う。生き物のえさは待ってくれない。トカゲには温度の管理もいる。昼に家のペットが気になった経験なら、軍とは関係なく、わりと多くの人にある。

698件のほうが、話が重い

が、、、この少尉には、もう1つ数字がついていた。698件である。

軍の基地の門と遮断機
写真はイメージ 撮影 Cpl. Angela Wilcox/Public domain(ウィキメディア・コモンズ)

同じ時期に、この少尉は部下の兵士26人が出した外出・外泊・休暇の申請698件を、期限までに処理しなかった。そのせいで、軍が支援する列車の切符を受け取れず、自腹で交通費を払って帰った兵士がいた。休暇を申し出た兵士には「ここは町の役所か。消えろ」。腰が痛いから配置を替えてほしいと頼んだ兵士には、そんなもので除隊はできない、精神の病気で抜けろ、と言った。小さな不備を理由に、週末や個人の時間に銃の手入れをさせてもいた。

つまり、自分は64回、だれにも断らずに門を出た人が、部下の698件は動かさなかった。

釜山地裁の行政1-3部は、訴えを退けた理由をこう書いている。陸軍の懲戒の規則に照らせば解任に当たりうるし、規則違反がいくつも重なれば罷免まで決められた、と。そのうえで「罷免の懲戒ができたのに比べて、著しく低い水準である停職2か月を命じた」。

クビにもできた、と裁判所のほうが書いているわけだ。少尉はその2か月を重すぎるとして訴え、負けた。

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