まだ1羽も
出てないよね?
――それでも、全国の監視は上がった
写真はイメージ Photo by Amit Rai on Unsplash
韓国の野鳥のふんでH5型 日本は「国内ゼロ」のまま監視を上げた
環境省が10月21日、全国の野鳥の監視を一段上げた。対応レベルを「1(情報収集・監視)」から「2(監視強化)」へ。きっかけは日本ではなく、韓国だ。
韓国・順天湾で10月12日に採った野鳥のふんから、高病原性鳥インフルエンザのH5亜型が見つかった。確定は10月20日。日本国内の野鳥では、2026年5月22日以降、1例も確認されていない。ゼロのままだ。
「近隣国だから」が、そのまま理由
出ていないのに、なぜ上げるのか。環境省は発表にこう書いた。「韓国は我が国の近隣国であり、渡り鳥の飛来時期に当たることから」。
レベル2には、もともと2つの入り口がある。国内で1か所出たときと、近くの国で出たとき。環境省のサイトも、いまの状態を「対応レベル2(近隣国発生)」と記している。国内ゼロで上がるのは、例外ではなく設計どおりなのだ。
変わるのは、死んだ野鳥を見つけたときの検査の基準だ。検査優先種の2は、3羽以上から2羽以上に下がった。検査優先種2には、マガモやオナガガモが入る。検査優先種1のオオハクチョウやナベヅルなどは、これまでどおり1羽から。鹿児島の出水平野には、世界のナベヅルの約8割が冬を越しに来る。渡り鳥の季節が重なるというのは、そういう話だ。
効いてくるのは、11月から
ここは、あまり語られていない。9月1日から10月31日は毎年の「早期警戒期間」で、渡り鳥が来はじめる時期として調査がもともと強められている。今回の1段は、その上に重なった形だ。早期警戒期間が終わる11月1日から先、監視を落とさないための1段、とも読める。
韓国の動きは、もっと急だ。韓国政府は10月20日付けで、全国の危機警報を「注意」から最も高い「深刻」へ上げた。検出地点から半径10km以内の家きん農場に移動制限をかけ、順天湾の水辺から3km以内を特別管理地域として、人と車の出入りを止めている。3段階の2に上げた日本と、最上位に上げた韓国。
分かっていないこともある。H5の細かい型がH5N1なのかどうかは、環境省の発表にも、読めた韓国の報道にも出ていない。次の分かれ目は、国内で1例目が出るかどうか。出れば、レベルは3に上がる。
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