1万円台のKindleが、
なくなってた

――値上げは9月に始まっていた

写真はイメージ Photo by Lala Azizli on Unsplash

11/6 12:57 / 発信国:アメリカ / 記者:工藤

新Kindleはなぜ1万円以上値上げ? 1万円台のモデルが消えた

Amazonの新しいKindleが、11月11日に出そろう。いちばん安い「Kindle(16GB)」が29,980円、「Kindle Paperwhite」が39,980円、カラー画面の「Kindle Colorsoft」が51,980円。11月5日のImpress Watchの記事(筆者は太田亮三氏)によると、どのモデルも前の世代から1万円以上の値上げだ。

19,980円の入り口が、なくなった

数字を並べる。Kindle(16GB)は19,980円から29,980円へ。Paperwhiteは27,980円から39,980円へ。いちばん高いColorsoftのシグニチャーエディションは44,980円から56,980円へ。Impress Watchは、値上げの理由をメモリ高騰などのコスト上昇と書いている。

なぜ、気づかないうちに高くなっていたのか。実は、値札が動いたのは今回ではない。PC Watchの山口真弘氏の記事によると、前の世代のKindleは9月に、19,980円から29,980円へ値上げされていた。新しい本体が出る前に、値段だけが先に書き換わっていたわけだ。

1万円と言われてもピンとこない。2年使うつもりで割れば、月に400円ちょっとだ。そう思うと小さい。ただ、1万円台で1台買えた、という手ざわりはもう戻らない。

薄くてカラフル。ついでに、カバーが本体より高い

中身は良くなっている。Amazonの発表では、Kindle(16GB)は書籍の表示が前の世代より約30%速くなり、重さは140g。全モデルで画面とふちの段差がなくなり、ノングレアの画面と、明るさを変えられるライトが標準になった。電源ボタンは右上に移った。色も、ウベパープル、アルペンスカイブルー、シーグラスグリーン、フィグが増えている。

革のスリーブのイメージ
写真はイメージ Photo by Ocult Store on Unsplash

山口氏は実機を触って「明らかに高速化されている」と書いた。そのうえで、新しいKindleのいちばんの競争相手は前の世代のPaperwhiteだとも書いている。そちらは22,980円で買えて、防水も色の調整も付いている。だから「わざわざ本製品を選ぶ必然性は低い」。

では、前の世代はまだ買えるのか。山口氏の記事が出た10月中旬の時点では併売されていて、プライム感謝祭で22,980円のセールが予告されていた。ただ、11月6日の時点で在庫がどうなっているかは、本誌では確かめられなかった。

Amazon側の言い分は、もっとはっきりしている。Kindleは世界で8,500万人以上が使う規模になり、関心は「Kindleを使っているか」から「どのKindleを、どのように使っているのか」に移った、という説明だ。だから推すのは「上質な読書体験」と「自分らしさ」。日本だけで売る革のカバーも用意した。イタリアのBONAVENTURAが33,000〜44,000円、日本のMAISON CANAUが15,400〜25,000円。いちばん安いKindleの本体より高いカバーが、同じ日に並んだことになる。

ネットの評判

はてなブックマークでは、値段の話が目立つ。22人がブックマークしたImpress Watchの記事には「1万円以上の値上げはキツいな 電子書籍端末に3万〜5万は流石に躊躇するわ」という声が付いた。「価格が高ければ良いものだと感じられる人なら上質ってことでいいんじゃないすかね…個人的には5年前でもできたアップデートのように見えるけど」と、中身の進み方に疑いを向ける声もある。カラー画面には「カラー混じりの本は白黒ページも解像度落ちるのがなあ。過渡期が長い」という指摘。YouTubeには、Paperwhiteを「とても良くなりました!」とほめたうえで、題に「値上げは残念」と入れたレビュー動画も出ている。

11月6日の時点で、Amazonの新しいKindleに1万円台のモデルは1台もない。

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