水も電気もそのままで、名前だけ変えた

OpenAIの『コンピュートキャンパス』

写真はイメージ Photo by Point3D Commercial Imaging Ltd. on Unsplash

11/4 10:49 / 発信国:アメリカ / 記者:宮村

嫌われた「データセンター」、OpenAIは「コンピュートキャンパス」と呼ぶ

アメリカで「データセンター」が嫌われている。OpenAIがまず打った手は、水でも電気でもなく、名前だった。これからは「コンピュートキャンパス」と呼んでほしい、という。それだけ。。。?

アメリカのニュースサイト「アクシオス」が11月1日に伝えた。中間選挙の直後に、OpenAIが政策と広報の攻めに出る。その呼び替えが、柱の1つだ。

なぜ、そんなに嫌われているのか

電気代と水だ。ピュー・リサーチ・センターが2026年7月20日から8月9日に1万548人に聞いた調査では、データセンターは「環境に悪い」と答えた人が54%だった。1月の同じ調査では39%。半年で15ポイント上がっている。「家庭の電気代に悪い」は50%(1月は38%)、「近くに住む人の暮らしに悪い」は49%(同30%)。自分の住む地域にできるのは落ち着かない、と答えた人は60%いた。

巨大な建物が来て、電気代が上がり、水を使う。嫌われる理由は、はっきりしている。

変えたのは、名前

OpenAIの広報は「コンピュートキャンパスという言葉のほうが、私たちがAIのために建てている設備の規模と役割をよく表している」と説明した(英語の発言を訳した)。コンピュートキャンパスは長期の投資で、計算と電力の設備と、技術のいる仕事をつくるものだ、とも言う。

当然、笑われた。AIの規制を求める団体を共同でつくった元下院議員のブラッド・カーソン氏は、米メディアのセマフォーにこう話した。「オーウェル的な改名でAIの議論を変えられると思っているなら、失敗する準備をしているだけだ」(訳)

ただ、名前が笑われている陰で、あまり読まれていない部分がある。OpenAIは同じ発表で、建物の建て方や、地元が受け取る見返りについて、住民が口を出せるようにする州の法律を提案する、とも言っている。反対してきた人が求めていたのは、たぶん、そっちだ。名前が変わっても、請求書は変わらない。

改名は、2026年のアメリカでは2回目になる。9月29日、トランプ大統領は大統領令で、政府の文書から「人工知能(AI)」を消して「スーパーインテリジェンス(SI)」に置き換えた。「人工知能」では、人の知能をまねたり代わりにやったりするだけのように聞こえる、というのが理由だ。

いちばん上に貼った動画は、OpenAI自身のチャンネルのものだ。題名には、いまも「data center」と書かれている。

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