うちのサイト、
何かやらかした?
――巻き添えは、ほぼ全部アメリカの大学
写真はイメージ Photo by Sasun Bughdaryan on Unsplash
秘密の鍵が「4」だった Chromeの除外で米大学が3万枚を貼り替え
ウェブサイトが本物だと保証する認証局の秘密の鍵が、数字の「4」だった。インドのeMudhraという会社の話だ。グーグルは10月27日、この会社のルート証明書「emSign ECC Root CA – G3」を、Chromeが信用するリストから外した。日本時間では27日の夜から28日の未明にかけての配信だった。
鍵が「4」とは、どういうことか。
復元に1秒もかからなかった
証明書に署名するための秘密鍵は、本来100桁を超えるでたらめな数字でなければいけない。ところがeMudhraが2025年4月30日に作った8枚の中間証明書の鍵は、どれも256より小さい整数だった。セキュリティ研究者のスコット・ヘルム氏はブログにこう書いた。「公開されている証明書から、たった今、自分のノートパソコンで全部を復元した。1秒もかからなかった」。値は「4」「56」「115」など。
鍵が分かれば、だれでもその認証局になりすまし、どんなサイトの偽の証明書でも作れる。この状態は2025年4月から17か月続いていた。モジラのデニス・ジャクソン氏は「この事案の影響は、これ以上ないほど大きい」と話した。
ただ、悪用はまだ確認されていない。グーグルによると、問題の鍵から作られたサイト用の証明書は、証明書透明性ログに1枚も載っていなかった。Chromeはこの記録にない証明書を初めから信用しないので、偽物は通らなかったという。ブロックは報告の当日に配られた。利用者の操作はいらない。
巻き添えは、3万枚を抱えたアメリカの大学
では、だれが困ったのか。グーグルは公式ブログにこう書いている。「結果として、このルートにつながる正規の証明書の一部は、Chromeで機能しなくなる」。何も悪いことをしていないサイトも、大元が同じというだけで開けなくなる。
その大元にぶら下がっていた有効な証明書は、10月21日の時点で約3万800枚。うち3万791枚、99.9%がInCommonのものだった。巻き添えを食ったのは、ほぼ全部アメリカの大学である。
枚数は重い。ミネソタ大学は916枚、ミシガン大学は806枚、ワシントン大学は705枚。これを、10月20日の発表から27日までの1週間で貼り替える。コーネル大学は10月21日、学内の障害情報に「新しい証明書はECCではなくRSAで申請してほしい」と出した。RSAは、影響を受けていない別の大元を使うからだ。
ネットの評判
技術者の間では、まず「4」という数字そのものが話題になった。暗号資産の業界メディアCoinDeskは、見出しを「8つのeMudhraの秘密鍵が破られ、ネットがパニックに」とした。同じ記事には、Polygon Labsのムディット・グプタ氏の「これは暗号資産の問題ではなく、古いソフトを使っている人が通信を横取りされうるという一般的な問題だ」という見方も載った。一方、大学の現場から出ていたのは、ブラウザへの文句ではなく「ECCではなくRSAで申請して」という連絡だった。
そのRSAも、長くはもたない。eMudhraは10月22日、世界向けの公開SSL/TLS証明書の事業から撤退すると発表した。会社の説明では、この事業は売上の1%ほど。あの1週間で貼り替えた証明書も、いずれもう一度引っ越すことになる。
うちのソース付けて食うわ
日本人は何も言えんやろ
――フランスから投稿した人が、日本人に
人口は減ったのに、
市税は13年ぶりの高さ
――室蘭市の2025年度決算
賞をくれなかったから、
もう来なくていい
――トランプ米大統領が、ノルウェーに
- Protecting Chrome and Android Users from Compromised eMudhra Intermediate CA Certificates(Google公式ブログ)
- Eight Bits of Trust; eMudhra's CA keys cracked in milliseconds(スコット・ヘルム氏本人のブログ)
- eMudhra Intermediate CA compromise(事案の公開まとめサイト)
- Some websites may need SSL certificates replaced(コーネル大学のIT障害情報)
- eMudhra security blunder left trusted CA signing keys exposed to anyone(Help Net Security)
- Internet panics after 8 eMudhra private keys get cracked(CoinDesk)
- Internet2's certificate authority (eMudhra) is being distrusted(certkit.io)
- Chrome Removes eMudhra Root Certificate: How to Replace Affected TLS Certificates(eSecurity Planet)
- Google Chromeがなりすまし対策を強化。一部の正規サイトも開けなくなるかも(ギズモード・ジャパン)