中古でいいや、って
言わなくなるのかな?
――環境省が、中古品の呼び方を変えにきた
写真はイメージ Photo by Fujiphilm on Unsplash
環境省が中古品を「チューコスパ」と命名 会見にはネズミの被り物
環境省が10月20日、中古品を使う暮らしに名前を付けた。「チューコスパ!LIFE」である。「中古」と「コスパ」をくっつけた造語だ。同じ日に、リユースの情報を集めた「リユースポータルサイト」も公開した。
で、「チュー」はなぜ付いているのか。笹川博義環境大臣は、閣議後の記者会見でキャンペーンの開始を宣言した。この会見に、ネズミの被り物をした男女2人の職員が出てきた。ネズミをあしらったポスターと、キャラクターのぬいぐるみを抱えていたという。ネズミの鳴き声の「チュー」も掛けてあるのだ。カメラマンのフラッシュが10秒以上焚かれ続け、笹川大臣は「いいですか?もう。喋った方がいい?」と苦笑い。最後は「じゃあ、次の課題に行きます。お疲れ様でした」と職員をねぎらった(ABEMA TIMES)。
「我慢」ではなく「賢い選択」に
環境省の発表には、狙いがはっきり書いてある。中古品を「我慢するための選択肢」ではなく、「コストパフォーマンスよく、自分らしい暮らしを実現する賢い選択肢」として取り入れてほしい、と。安いから仕方なく買うもの、という位置づけを変えにきたわけだ。
背景には数字がある。2026年3月にまとまった「リユース等の促進に関するロードマップ」では、リユース実施率が40.8%。これを2030年に50%へ上げる目標を立てた。市場の規模も、2024年の約3兆5千億円を2030年に約4兆6千億円へ、32%増にしたいという。さらに大きな枠では、循環経済に関わるビジネスを、2030年までに約50兆円から80兆円へ広げる政府目標もある。
10人のうち4人が、10人のうち5人に。国が増やしたいのは、ざっくり言えば1人分だ。
家に眠るスマホ、84.3%
ポータルサイトを開くと、中古を「売る」側の数字が並んでいる。使わなくなった携帯電話・スマートフォンの84.3%が、自宅や物置にしまわれたままだという。書籍は67.7%、家具は61.1%、衣類・服飾品は54.2%。売り買いが多い品目の上位3つは、ブランド品、衣類・服飾品、楽器類だった。
つまり国が狙っているのは、新品が買えない人ではなく、使わない物を家にしまったままの人だ。引っ越しの時期に合わせた情報発信も予定しているという。
名前より先に、不安のほうは
中古を積極的に選べと言われて、まず浮かぶのは「ちゃんと動くのか」「変な業者じゃないのか」だろう。ここの手当てが、まだ追いついていない。
ポータルサイトには「無許可の業者に注意」という項目があり、「ご家庭のごみを何でも回収」「無料で回収」とうたう業者を避けるように、と書かれている。一方で、安心して使える業者の目安をまとめる優良事業者ガイドラインは、2026年度内にたたき台を出す方針と報じられている。連携する自治体も、約300から2030年度末に600へ倍増させる計画で、こちらも途中だ。
業界の側は歓迎している。日本リユース業協会は「引き続き関係省庁と連携しながら、リユースの社会的認知向上とさらなる普及促進に取り組んでまいります」とコメントした。
名前が先か、仕組みが先か。ただ、名前を配るほうが安くて早いのは確かだ。キャンペーンに賛同したい事業者や自治体、個人は、申請書をメールで送ればロゴやポスターのデータをもらえる。審査はない。中古品の業者を見分けるための国の目安は、まだたたき台も出ていない。
43万円の新型冷蔵庫、錆びて見える
Xで話題のアクア「AQR-DUX51B」
うちのサイトも
止まるんですか
――止め方は、会社によって分かれた
ほうじ茶だから、
軽いと思ってた
――カロリーは、公式の商品ページに載っていない
- リユース促進キャンペーンの開始について ~チューコスパ!LIFEを始めませんか~(環境省報道発表)
- 意外と知らない「リユース」の世界 自分・社会・地球に優しい消費行動(環境省リユースポータルサイト)
- チューコスパ!LIFE 広報素材の申請ページ(環境省)
- 男女職員がネズミに“変身”?→カメラマンが10秒以上撮影 笹川環境大臣が苦笑い「いいですか?もう」(ABEMA TIMES/Yahoo!ニュース)
- 環境省、リユース促進へロードマップ策定。2030年に市場4.6兆円目指す(CEhub)
- リユース市場拡大の動き見据え、環境省がロードマップ作成 優良事業者ガイドラインの策定で、業界の健全化促進(エコトピア)
- 環境省「リユース促進キャンペーン」の開始および「リユースポータルサイト」公開のお知らせ(日本リユース業協会)