クビにはしません。
採用を止めるだけです
――全国ハイヤー・タクシー連合会の川鍋一朗会長
写真はイメージ 撮影 Retired electrician/CC0(ウィキメディア・コモンズ)
ロボタクシー2万台と東京進出 業界が示した答えは「採用を止める」
Waymoが、ロボタクシーを2027年末までに2万台にすると打ち出した。いまは世界で約4,000台。つまり5倍だ。しかも増える先には、東京が入っている。で、その車に運転手はいない。
東京の話は、もう動いている。2026年9月15日、タクシーアプリのGO、Waymo、日本交通の3社が、2027年中に国内初のレベル4の完全無人タクシーを東京で走らせることで合意した。まずは段階的に100台規模。2025年からは港区や新宿区、渋谷区など都内7区で、日本交通の乗務員が運転席に座ったまま試験走行を続けている。
金も積まれている。Waymoは10月に50億ドルを借り入れた。1ドル150円で換算すると、約7,500億円だ。今年の前半には、投資家から160億ドル(同じ換算で約2兆4,000億円)を集めている。車両は、中国のZeekrの電気自動車をもとにした「Ojai」。年内に5,100台を輸入する予定だという。
「採用をストップしても」
では、いまハンドルを握っている人はどうなるのか。全国ハイヤー・タクシー連合会の川鍋一朗会長は、発表の場でこう話した。「運転手は毎年10%弱の入れ替わりがあり、採用をストップしても、いまのドライバーの仕事がなくなることはない」。地図のデータを取るような新しい仕事も生まれる、とも説明している。日本交通の若林泰治社長も「有人のタクシーとの共存のもと、将来的な乗務員不足を補完」と話した。
もう一度読んでほしい。仕事を守る仕組みは「採用をストップする」ことだ。消えるのは、これから運転手になろうとする人の席だ、とも読める。経済学者の池田信夫はサイト「アゴラ」で、タクシー会社のコストの7割は人件費だから、採用を止めれば会社の利益は上がると書いた。
ネットの評判
5ちゃんねるの投稿を集めたまとめサイトでは、実現できるのかを疑う声が目立つ。「東京は人も自転車も多くかなりごちゃごちゃしてるが本当にできるのか」。一方で「率先して乗りたいわー」と待つ声もある。雇用に触れた投稿は少なく、「タクシードライバーは遠からず失業する」という一行があった。乗る側の関心と、運転する側の不安は、同じ場所に並んでいない。
アメリカでは、もう路上に人が出た
同じ会社の車が走るアメリカでは、声が路上に出ている。2026年10月6日、ワシントンDCの市議会の建物の前に数十人が集まり、ロボタクシーの営業に反対するデモをした。配車アプリの運転手、労組の幹部、聖職者、小さな会社の経営者。App Drivers Unionの代表、Autumn Weintraub氏は「自動運転ロボタクシーが人間の仕事を置き換え、地域経済に深刻な打撃を与える」と訴えた。Uberの運転手、Helen Raynor氏は「支出をすでに切り詰めており、Uberの収入が欠かせない」と話した。反対する側が示したのは、Gridwiseのデータだ。2024年7月から2025年7月のあいだ、自動運転車が走る都市では運転手の時給が下がったという。
東京の100台は、まだ一般の客を乗せていない。アメリカでは、もう運転手が市議会の前に立っている。
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40年仕入れてるけど、
こんな値は初めて
――エドノフーズの江戸野誠一郎社長
うちのサイトも
止まるんですか
――止め方は、会社によって分かれた
- Waymo、2027年末までにロボタクシーを2万台へ
- GO、Waymo、日本交通 自動運転タクシー商用化の実現に向けて合意(GO公式リリース)
- Waymo 日本版(公式)
- 東京で自動運転タクシー、27年にスタート GOとウェイモ(Impress Watch)
- GO、Waymo、日本交通はいかにして「自動運転タクシー導入」を実現させるのか?(Car Watch)
- 自動運転ロボタクシーが仕事を奪う ワシントンDCで抗議デモが激化か(自動運転ラボ)
- 日本交通の川鍋一朗会長「自動運転でドライバー自然減」(アゴラ・池田信夫)
- 運転手が消えてもタクシーは安くならない?(アゴラ・九条丈二)
- 【交通】東京で自動運転タクシー、GOとウェイモが27年にスタートへ(コノユビニュース)
- 【GO、Waymo、日本交通】東京都内の公道を試験走行するWaymoの自動運転タクシーの車両(YouTube)
