みんな買ってるのに、
下がると思う人いるんだ
――ある会社員が、同僚に
写真はイメージ Photo by Anne Nygård on Unsplash
米投資家バーリ、AIバブル崩壊を2027年に前倒し エヌビディアは半値以下と見る
マイケル・バーリは、AIバブルがはじける時期を2028年から2027年に1年早めた。映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』のモデルになった、あの投資家だ。自分の見立てが「今後1年で展開する」ことを「これまで以上に確信している」と書いた。前倒しの理由は、週末に読んだ1本のレポート。それだけで1年?
9月28日、バーリは自分のサブスタックサブスタックに持ち高をまるごと書いた。これまでの空売りをやめ、プットオプションプットオプションに入れ替えている。「より大きなレバレッジを自分のショートポジションにかけたい」。相手はエヌビディアやパランティア、半導体ETFのSOXX、ナスダック100など8種類。期限は2027年6月から12月だ。
いちばん分かりやすいのがエヌビディアだ。下がったら儲かる値段を「100ドル台半ば」に置いた。発表当時の株価は229ドル(1ドル157円で約3万6,000円)。半分以下だ。
言っているのは、借金の話
バーリの理屈は、そうややこしくない。AI企業がデータセンターを建てるお金は、どんどん借金になっている、というだけだ。「支出が止まるか減速すれば、すべてが崩壊する」と書いた。金利が上がれば、借金の鎖のどの部分も苦しくなる。大手のハイパースケーラーハイパースケーラーのどれにも、無理が出ているしるしがあるとも言う。前倒しの決め手は、運用会社エアーズ・マネジメントのレポートだった。AIの売上が1四半期でも期待を下回れば、お金の向きが一気に変わるという内容だ。
7月の投稿は、もっと踏み込んでいた。エヌビディアには、高いAIチップの「事実上無限の需要サイクル」が必要になる。でもハイパースケーラーのほうは、3〜4年で設備をだいたい作り終えないといけない。両方は同時に成り立たない、と彼は書いた。「第三の扉などない」。
10日後、半導体株は本当に下がった
偶然かもしれない。10月8日、オープンAIの年換算の売上が約500億ドルと伝わった。市場が見ていたのは約700億ドル。200億ドル足りなかった。その日、フィラデルフィア半導体株指数は3.4%下がり、インテルは5.3%、マイクロンは4.8%、エヌビディアは3%下げた。
ただ、強気の側の数字も大きい。ゴールドマン・サックスは、アメリカのハイパースケーラーの設備投資が2026年に8,000億ドル(約126兆円)、2027年に1兆1,000億ドル(約173兆円)に増えると見ている。バーリの発表の直後、ナスダックは最高値を付けてもいる。
反論も出た。10月8日、同じ映画に出ていた投資家スティーブ・アイズマンが、ポッドキャスト「ニュー・マネー」で「彼の主張は理論に偏り過ぎている」と話した。半導体はいま足りていないので、古い世代のチップにも需要が残る、という見方だ。コアウィーブは8月、2020年に出たエヌビディアのA100を2029年までレンタルする契約を結んでいる。
ネットの評判
ニュースにコメントが付くサイト「ニューズピックス」では、バーリに否定的な声が目立つ。あるユーザーは、彼がこの賭けに負けると書いた。GPUは7年たってもまだ動くので、減価償却減価償却の年数を長くするのは理屈に合う、という理由だ。2008年のときと違い、技術の中身への理解が足りないという指摘もあった。
心配の中身だけは受け取る声もある。本当に危ないのはGPUを貸し出す「ネオクラウド」で、借金を重ねた仕組みがシェールオイルのバブルに似ている、という書き込みだ。
では、信じていいのか。バーリは2023年にも同じことをしている。S&P500とナスダック100のETFに、名目で16億2,500万ドル(約2,550億円)分のプットを持った。株価は上がり、そのプットは価値がなくなったか、ほとんど価値のないまま売られた。
それでも、彼の弱気を読みたい人は増えている。バーリは2025年11月に外部のお金を預かる運用をやめた。代わりに始めた有料のサブスタック「カサンドラ・アンチェインド」は、月39ドル(約6,100円)、年379ドル(約6万円)。2026年7月、登録者は30万人を超えた(無料で読む人も含む)。
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