年齢に応じたブランド
- 十年以上使った財布が壊れた人が、Xで「36歳が持っていて恥ずかしくない財布のブランド」をたずねました。返信にはブランド名が並びましたが、はてなブックマークでは「ボロボロの財布が一番恥ずかしいよ!」「その質問自体が相当に恥ずかしい」という声が付きました。壊れた財布がヴィヴィアン・ウエストウッドだったことから、人の目を気にしない側のブランドなのに、という指摘も出ました。
- 年齢に合ったブランドがある
- 好きな物を長く使う
どっちの味方?最初の印象で選んでください。
あなたが味方した 年相応派 の言い分
朝、レジで財布を出すとき、わたしは自分の手元を一度見ます。角が白くなっていないか、留め具が傾いていないか。大丈夫だと分かってから、お金を出します。財布は、一日に何度も人の前に差し出す物です。だから、数年ごとに次の物を買います。
若いころ、取引先の人と昼ごはんに行って、割り勘のときに財布を落としました。拾ってくれた相手が、何も言わずに少しだけ目をそらしたのを、よく覚えています。安いか高いかではなくて、手入れをしていない物を人の前に出していたのだと、そのとき分かりました。それからは、服より先に持ち物を見直すようになりました。
好きな物を貫く人を、強いなと思います。ただ、貫いているのは本人だけで、周りは黙って見ているだけです。何も言われないのは、だれも言わないからです。わたしは、言われない代わりに、忘れてもらえる物を持ちたいんです。浮かない財布は、気を使わなくてすむという意味で、いちばん楽な財布です。
あなたが味方した 貫く派 の言い分
財布は、壊れるまで使います。革がすれて色が変わっても、わたしはそれを味だと思っています。レジでカードを出すとき、店員さんがちらっと手元を見ることがあります。見られてもかまいません。この財布を選んだ日のことを、わたしはまだ覚えています。
学生のとき、初めて自分で働いたお金で買いました。親に相談しないで決めた、たぶん最初の買い物です。持っていると、自分が自分でいられる気がしました。それから何度も、もう少し落ち着いた物にしたほうがいいと言われました。会社の先輩に、その財布は若いねと笑われたこともあります。そのたびに、わたしはだれに合わせて暮らしているのか分からなくなりました。
年相応の物に替えていく人を見ると、正直、怖いと思います。替えるたびに、好きだった物が一つずつ減っていくからです。何を持つかを人の目に預けたら、次は服、そのうち住む場所まで、だれかに聞いて決めるようになる気がします。わたしは、だれにも聞かずに選べる物を、一つだけ手元に置いておきたいんです。
どちらにも呼ばれない立場 長く壊れない物を作った側
財布を作っている側は、この話に呼ばれません。何年も壊れない物を作っても、話題になるのは、持っている人が恥ずかしいかどうかです。長く使われた財布は、作り手にとっては、いちばんの合格点なんですけどね。
理由を聞いた今、もう一度選ぶ
言い分は、世間の声をもとに編集部が脚色したものです。実際の発言と出典は、元ネタの記事にあります。
元ネタを読む →ヴィヴィアンの財布が壊れた36歳の相談、「貫く方がカッコいい」