このタイヤの計算、
実は間違っている
――書いた本人が、30年後に
写真はイメージ Photo by Dan Counsell on Unsplash
初代GTAの運転を作った1996年の試作、ブラウザーで公開
初代『Grand Theft Auto』でハンドブレーキを引くと、車のお尻が横に流れていく。あの感触のもとになった試作が、ブラウザーで遊べる形で公開された。出したのは、作った本人。ゲーム会社DMA Design(のちのRockstar North)のプログラマーだったPat Kerr氏が、30周年に合わせてJavaScriptで組み直した。
書いたのは1996年8月の終わり、ある週末のことだという。場所は自宅。Atari STの上で、GFA BASICという言語を使い、線だけの絵が動くデモとして作った。ゲーム本体に入れるときに、C言語へ書き直している。
当時のゲームの車は「点」だった
当時、ゲームの車は、たいてい「点」として計算されていた。高校で習うF=ma、力は質量かける加速度、というあれだ。回る部分は、その場しのぎの仕掛けで補っていた、とKerr氏は書いている。Kerr氏はそこを変えた。車を、向きと回る速さまで持つ剛体として扱い、トルクも計算に入れた。この計算は、当時のゲームでは、まだ一般的ではなかったという。
公開された版では、車のほかに船とレンガも動かせる。仕組みの解説と図も付いたが、その図には「役に立たず、ほとんど理解できない」という批判が出た。図は機械に作らせたと、Kerr氏が書き込みで認めている。
動きのほうの評判はいい。Hacker Newsに貼られ、10月11日の時点で370を超える点が付いた。「一世代ぶんの人を代表して、ありがとう」という声も出ている。Rockstarの元開発者Obbe Vermeij氏は「GTA1らしい感触がどれほどあるかは驚きだ。とくにハンドブレーキが」と話した(ゲーム情報サイトGamesRadar+)。
ならば、よほど厳密に計算したのだろう。
違う。タイヤの部分は、Kerr氏自身が「単純で、近似的で、技術的には間違っている」と書いている。「ある程度の知識に基づく推測」だったとも。タイヤにかかる抵抗は速度に比例するだけで、上限がない。「ここを超えたら滑る」という限界がないのだ。ハンドブレーキも、後輪を転がりにくくして、横のグリップを下げるだけだ。それでも当時の目的には「十分だった」と本人は書いている。
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お金がかかる
――兵庫県で、1万3000筆の署名に出た声
- 2D Vehicles(Pat Kerr氏本人の解説と実演ページ)
- 2D Vehicles(Hacker Newsの投稿とコメント)
- Hacker News Guidelines(Hacker Newsとは何かの確認。注釈の根拠)
- GTA 1's Vehicle Physics Are Now Playable In Your Browser
- GTA developer recreated the driving model from the first game for its 30th anniversary
- Programmer who "fixed" Grand Theft Auto's driving releases a "remaster" of it, Rockstar veteran says "it's remarkable how much it feels like GTA1"(見出しは確認。本文はこちらでは取得できず)