ガソリン、
どこまで上がるの?

――毎月5円ずつ、春先まで

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10/30 13:50 / 発信国:日本 / 記者:工藤

ガソリン補助、12月から毎月5円ずつ縮小 どこで止めるかは未定

高市早苗首相が10月29日、ガソリンの補助金を12月から減らすと話した。値段を抑える目安を、毎月5円ずつ上げていく。で、どこまで上がるの? そこは決まっていない。

いまのガソリンは、レギュラー1リットルが全国平均170円10銭(10月26日調査、前週比10銭安)。これは緊急的激変緩和措置で、1リットルあたり52.4円の補助を入れて抑えた値段だ。10月29日からの52.4円は、過去最高の単価になる。首相は官邸で記者団に「国民の皆様の貴重な税金だ。使途について、賢く考えて必要なところにお金を入れる」と話した。

毎月5円、どこで止めるかは決まっていない

首相の言い方は「春先に向けて基準価格を毎月5円ずつ引き上げていく」。基準価格が上がれば、同じ原油の値段でも補助は減る。

ガソリンスタンドの価格看板
写真はイメージ Photo by Jesse Donoghoe on Unsplash

自民党は10月28日、首相に提言を出している。提言での目安は12月に175円、来年1月に180円、3月に190円。ただ、政府として「ここで止める」という数字は出ていない。首相は値段の動きを見ながら判断すると話すだけだった。

電気とガスのほうは、12月に支援を前倒しで再開する。12月から来年2月までの3か月で、標準的な家庭で合わせて7000円程度の値下げになるという。電気は12月が1キロワット時あたり1円、1月と2月が各4.5円。年末調整で1人あたり3万〜6万円の所得税の軽減もある。

ただ、電気とガスの支援は2月で終わるのに、ガソリンの引き上げは春先まで続く。

同じ5円が、住む場所で4倍以上違う

では、5円が乗ったとき、誰の財布にいちばん効くのか。住む場所でまるで違う。

地方の道路を走る車
写真はイメージ Photo by Bobby Youstra on Unsplash

総務省の家計調査(2022〜2024年の平均)だと、1世帯が1年にガソリンに使う額は、三重県津市が10万3125円、山口市が10万1152円、鳥取市が10万883円。東京23区は2万1817円、大阪市は2万3802円だ。津市は東京23区の4.7倍になる。

おおよその計算だが、津市の10万3125円を170円で割ると、年に約600リットル。ひと月に50リットルほど入れている勘定だ。ここに5円乗れば月250円ほど、提言どおり3月に190円まで進めば月1000円ほど増える。東京23区なら、同じ20円でも月200円ほどだ。

宮城県の数字が、それをよく表している。10月26日の調査では1リットル163円30銭で、全国でいちばん安い。ところが、アクサ損害保険が7月30日から8月10日に4700人に聞いた調査では、ガソリン代の月額が1万203円で全国でいちばん高かった。全国の平均は8348円。1リットルが安くても、走る距離が長ければ、払う額は増える。

車がないと通勤も買い物もできない町では、冬の3か月の7000円より、毎月の給油のほうが重い。これは筆者の見方だが、同じ「5円」が、同じ痛みにはならない。

ネットの評判

はてなブックマークでは、この話を伝えた日本経済新聞の記事に49人がブックマークを付け、21件のコメントが並んだ。

多いのは反発だ。「これは高市政権の致命傷になるぞ」「いよいよリッター200円時代が来るのか」といった声が出ている。「名阪国道無ければ生きれない地域」と、車が前提の暮らしから書いたコメントもあった。「多重課税をなんとかしろ」と、補助より税の仕組みを直せという意見もある。

一方で、縮小に理解を示す声もある。「1リットルあたり50円って中々の金額。助かってます」と補助の大きさに驚く人、「消費者の声聞いたら『ガソリン代下げてくれ』しかないので、この判断も致し方なし」という人がいた。「化石燃料に補助金バラまき続ける日本の政策は異常」と、補助そのものを疑う声もあった。

電気とガスの支援は2月で終わり、ガソリンの目安は春先まで毎月5円ずつ上がる。どこで止めるかは、まだ決まっていない。

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