温泉つきで33万円、
買っちゃおうかな
――管理費と修繕積立金は、月26,150円
写真はイメージ Photo by Jahanzeb Ahsan on Unsplash
湯沢リゾマン「300万円台」は安い?10年分の管理費を計算してみた
新潟県湯沢町のリゾートマンションが、また注目を集めています。10月27日に公開された住宅情報サイト「SUUMOジャーナル」の記事によると、湯沢町は2016年から2024年まで9年連続で転入超過。温泉大浴場つきでも10万円から売り出される物件があり、長く「“負”動産」と呼ばれてきた建物に、いま移住者が集まっているという内容です。
記事には、東京都大田区から家族4人で移った40代の会社員の例が出てきます。2025年9月に「エンゼルグランディア越後中里」の2LDK(69.90平米)を1,180万円で購入しました。雪国なのに「雪下ろしをしなくていいというのはすごく大きい」。敷地内の除雪は管理スタッフが行うからです。
ただ、筆者が引っかかったのは価格の安さではなく、買ったあとに毎月出ていくお金のほうでした。公開されている売り物件の情報を使って、管理費と修繕積立金を拾い、計算してみます。
「300万円台」の部屋、管理費はいくらか
SUUMOジャーナルの記事は、築30年を超える「ホワイトプラザ湯沢Vプラージュ」が、30平米未満の1Kで300万円台から売られていると書いています。
そこで、実際の売り物件を見てみました。LIFULL HOME’Sに出ている同じマンション3階の1Kは、28.08平米で360万円。管理費等が月14,910円、修繕積立金が月4,130円。合わせて月19,040円です。
年にすると228,480円。10年で2,284,800円になります。物件価格360万円の、6割を超える額です。
地元の仲介会社エンゼルフォルテが載せている同マンションの売り物件27件を並べると、管理費は部屋の広さにほぼ比例していました。28.08平米で19,040円、46.21平米で31,330円、81.01平米で54,930円。広い部屋を選ぶほど、毎月の負担も重くなります。
33万円の部屋と、360万円の部屋を10年で比べてみた
では、もっと安い物件はどうでしょうか。
株式会社湯沢リゾートの売買物件一覧には、「ランパーツ中里」の28.28平米が33万円で出ています。管理費・修繕積立金は月26,150円。
先ほどの360万円の部屋(28.08平米)と広さはほぼ同じなのに、毎月の負担は7,110円も高い計算です。
33万円を26,150円で割ると、12.6。つまり買ってから13か月目には、払った管理費の合計が物件価格を追い越します。
10年で並べてみます。33万円の部屋は、物件価格33万円に管理費等3,138,000円を足して、合計3,468,000円。360万円の部屋は、360万円に2,284,800円を足して、合計5,884,800円。
買うときの値段には10.9倍の差がありましたが、10年後の合計では1.7倍まで縮みます。「10万円で買える」「300万円台で買える」という入口の数字は、持っているうちにどんどん意味が薄くなっていくようです。
同じ湯沢リゾートの一覧には、62.50平米で100万円、管理費・修繕積立金が月52,550円という部屋もありました。年630,600円。10年で6,306,000円と、物件価格の6.3倍に届きます。
ここに固定資産税も乗ります。中古リゾートマンションを扱うroom-matchの解説では、湯沢の相場を年3万〜5万円としています。10年で30万〜50万円です。
ネットの評判
この記事は、はてなブックマークで70人以上に登録され、暮らしカテゴリーの上位に入りました。ただ、付いたコメントは慎重なものが目立ちます。
あるユーザーは「毎月のコストが高いから持ってるとじわじわ資金が削られる。たまに行くだけなら温泉宿に泊まった方がいい」と書いていました。別のユーザーは、管理費と修繕積立金の月額を挙げたうえで「大規模修繕足りるのか?」と疑問を示し、「固定資産税約53,200円も忘れずに」と付け加えています。
老朽化したときの一時金を心配する声や、「終の棲家にする場合ほぼ棺桶に。売ろうにも次の買い手を見つけるのは難しく、ババ抜きになる」と、出口のなさを指摘する声もありました。暖房費の高さ、車が欠かせないこと、新幹線通勤の自己負担を挙げる人もいました。
一方で「不動産って息が長いが故に輪切りにすると良かったり悪かったり見える。いつどのタイミングかだけよ」と、短い期間で決めつけるべきではないという声もありました。
なお、コメントでも話題になっていた新幹線通勤の補助について、湯沢町の公式サイトを確認しました。対象は、単身なら初回申請時に35歳以下、夫婦なら合計85歳以下。通勤手当を引いた定期代の2分の1を、月5万円を上限に、最長10年(120か月)まで補助する制度です。年齢と期間に区切りがある点は、移住を考えるなら先に押さえておきたいところだと思いました。
まとめ
「負動産が富動産に化けた」という見方には、確かな裏づけがあります。雪下ろしをしなくていい、都心まで新幹線で通える、温泉大浴場が同じ建物にある。移住した人が挙げる利点は、どれも値段では買えないものです。
そのうえで、数字を並べてみて筆者が感じたのは、リゾートマンションの値札は「入場料」に近い、ということでした。毎月の管理費と修繕積立金のほうが本体価格で、10年分だと200万円台から600万円台まで開きがあります。
気になる物件が見つかったら、価格を管理費等の月額で割ってみてください。その答えが、その「安さ」が持ちこたえる月数です。
人口は減ったのに、
市税は13年ぶりの高さ
――室蘭市の2025年度決算
賞をくれなかったから、
もう来なくていい
――トランプ米大統領が、ノルウェーに
VIVANTの廃工場に、日本語の安全看板
TBS系『VIVANT』第21話/週刊女性PRIMEの報道