透明なカエルって、
皮膚が薄いだけ?
――ガラスガエルの写真を見て
写真はイメージ Photo by Hugo Brightling on Unsplash
中南米のカエル、眠ると血が9割消える 透明の秘密は皮膚じゃない
ガラスガエルって、見たことある? 中南米の森にいる小さなカエルだ。腹側から写せば、心臓も腸もそのまま見える。なかでもフライシュマンアマガエルモドキという種は、葉の裏に張りついて寝ているあいだ、体の輪郭が葉の緑に溶けていく。
で、こういうのを見ると、たいていこう思う。皮膚が薄くて透けているんだろう、と。
半分は当たっている。休んでいるとき、腹の皮膚は目に見える光の90%以上を通す。筋肉も透明になって、骨と目と内臓だけが見えるようになる。じゃあ、それで話は終わりか。終わらない。
透明を邪魔していたのは、自分の血だった
眠ったカエルは、体を回っている赤血球の89%を肝臓に送り込んでいた。2022年12月、アメリカのデューク大学とアメリカ自然史博物館などのチームが、科学誌サイエンスに出した報告だ。光音響イメージングという方法で、カエルを押さえつけずに血の動きを追った。
血をどけると、透明度は2〜3倍に上がる。起きているとき、運動したあと、麻酔をかけられたときは、血が全身に戻り、カエルは不透明になる。研究に加わったジェシー・デリア氏は「これらのカエルが起きていたり、ストレスを受けていたり、麻酔下にあるときは、循環系が赤血球で満たされ、不透明になる」と話した。
透明の主役は皮膚じゃない。毎晩しまって、毎朝出す血のほうだ。
赤い血があると、どうして透けないのか
クラゲや小さなエビみたいな、水の中の無脊椎動物には透明なやつがごろごろいる。でも背骨のある動物には、ほとんどいない。理由は血だ。赤血球の中のヘモグロビンが光を強く吸うから、体が光を通さない。
ガラスガエルは、もう一段厄介だ。赤血球は緑の光を吸って、赤い光を返す。葉っぱは緑を返す。並べると、血だけが目立つ。だからカエルは、皮膚を透かすのではなく、血を毎日片づけるほうを選んだ。
アマガエルモドキ科のカエルは150種以上いる。それでも、この仕組みが分かったのはつい最近だ。
謎は残っている。ほぼ全部の赤血球を毎日肝臓に押し込んで、また流し出して、なぜ固まらないのか。研究チームは、これが人の血栓の研究につながるかもしれないと書いている。カエルが毎晩やっていることを、人間はまだ真似できない。
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- Let's Clear Things Up: How Do Glassfrogs Achieve Transparency?
- Glassfrogs Hide Red Blood Cells in Their Liver to Become Transparent(デューク大学プラット工学部)
- Glassfrogs hide red blood cells in their liver to become transparent(アメリカ自然史博物館発表/EurekAlert)
- Study: Glassfrogs Hide Red Blood Cells in Their Liver to Achieve Transparency(Sci.News)
- Glassfrogs hide red blood cells in their liver to become transparent(Phys.org)
- 透明になれる「ステルスカエル」(ナゾロジー・日本語。和名と皮膚の光透過率の確認用)
- 埋め込み動画:Glassfrogs hide red blood cells in their liver to become transparent(Science X/Phys.org公式チャンネル。oEmbedで存在と投稿者を確認)
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