エスカレーター、歩く?歩かない?
- エスカレーターで片側を歩いて追い抜く人を、1人ずつ数えた研究者がいます。岩手県立大学名誉教授の元田良孝さんが東京メトロの3駅で1万1017人を観察したところ、歩いた人は37.3%でした。上りは平均26.3%、下りは48.4%と、差がはっきり出ました。
- 「急いでるから歩くだけ!しかも片側だけなんだから」
- 「急ぐなら早く家を出たらいいじゃない!もはや、煽り歩行?」
どっちの味方?最初の印象で選んでください。
あなたが味方した 歩く派 の言い分
改札を抜けたら、私はエスカレーターの右側しか見ていません。立っている人の列の横をすっと上がって、ホームに着いたら、閉まる直前の扉に滑り込みます。あの一本に乗れるかどうかで、乗り換えの待ち時間がまるごと変わります。だから私は、エスカレーターを動く階段だと思っています。
歩くようになったのは、前の職場に通っていたころからです。毎朝同じ電車に乗り遅れて、ホームで何本も見送っていました。階段を探しても、その駅に階段はありません。あるのはゆっくり動くエスカレーターだけで、立って待っていると足の裏がむずむずしてきます。自分の足で動けるのに、動かずにいる時間が、私にはどうしても我慢できません。
本音を言えば、二列に並んで黙って上がっていく人たちを、少しずるいと思っています。あの人たちは、間に合わなくてもそれで済む日を送っているのだと思います。私は、一本遅れたら頭を下げる相手がいます。歩くなと言われる前に、速く動く機械を増やしてほしいです。
あなたが味方した 立ち止まる派 の言い分
私は、エスカレーターに乗ったらすぐ両足をそろえて、手すりを握ります。右でも左でも、空いているところに乗ります。後ろから来た人に声をかけられても、どきません。にらまれる日もありますが、黙って前を向いています。降りるまでのわずかな時間、ここは乗り物の中だと思っているので、歩く場所ではないと決めています。
こうなったきっかけは、母と駅で待ち合わせた日のことです。母は片方の手しか自由に使えないので、手すりをつかめる側に立たないとエスカレーターに乗れません。でも、その側はいつも歩く人の通り道になっていました。あの日、母は乗るのをやめて、遠いエレベーターまで歩いていきました。横に立って通り道を空けていた自分が、いやになりました。
本音では、歩く人の急ぎ方を信じていません。駅の中であれだけ飛ばしていく人が、会社に着いてからどれだけの時間を節約できているのか、私は知りたいです。削れているのは、時間ではなく息だけだと思います。それで母が手すりを握れなくなるなら、その急ぎは私の前では通しません。
どちらにも呼ばれない立場 横の階段を上る人
私は、エスカレーターの横にある階段を上っています。歩きたい人も立ちたい人も、同じ機械の上で言い争っています。階段はいつも空いているのに、だれも私のところへ話を聞きに来ません。階段が残っている駅だけの話だと言われたら、それはそうです。
理由を聞いた今、もう一度選ぶ
言い分は、世間の声をもとに編集部が脚色したものです。実際の発言と出典は、元ネタの記事にあります。
元ネタを読む →エスカレーターを歩く人、下りだと半分近い 1万人を数えた研究者の答え