画面、たぶん
触らないよね?

――人気レビュアーのMKBHDが、新型MacBook Proに

11/5 16:57 / 発信国:アメリカ / 記者:工藤

タッチ対応MacBook Pro、11月6日発売 49万9800円から 本命は画面

Mac初のタッチ対応モデルが、11月6日に発売される。アップルが10月29日に日本で予約を始めた新型「MacBook Pro」だ。14インチが49万9800円から、16インチが59万9800円から。上位のM5 Maxを選ぶと、それぞれ76万9800円と82万9800円になる。画面を指で触って動かせるMacは、これが1台目だ。

タッチでできること。そして、ほめられなかったこと

アップルの説明では、画面の上でスクロール、ピンチ、回転ができる。Pixelmator Proで絵を描く、Final Cut Proで動画の素材を動かす、Logic Proで画面の鍵盤を弾く、といった使い方を挙げている。本体も軽くなった。14インチは1.38kgで、前のモデルより220g軽い。16インチは1.82kgで320g軽い。画面上のカメラ用の切り欠き(ノッチ)はなくなり、iPhoneと同じDynamic Islandが入った。

ここまでなら、文句なしの進化に見える。ところが、実機を触った人の反応は、タッチの話になると急に鈍くなる。

英メディアのIBTimes UKは10月30日、人気レビュアーのマルケス・ブラウンリー(MKBHD)の受け止めを「変革的というより実用的」と伝えた。不満は3つ出ている。立てた画面に手を伸ばす姿勢は、長く使うと不自然に感じられる。触ると画面が揺れる。そして、タッチが付いても、自分のノートの使い方は変わらなかった。ハードそのものには感心したが、ふだんの入力をタッチに替える理由は見つからなかった、という話だ。

Gizmodo USのジェームズ・ペロは10月28日、「このタッチスクリーンのMacBookは、いったい誰のためなのか」という記事を出した。アップルのトラックパッドはもともと優秀で、わざわざ画面を触る必要がない。クリエイター向けとうたうが、買う人の顔が見えない。しかもいちばん安い構成でも、日本では49万9800円だ。

評価が集まったのは、タッチではなく画面

一方で、同じGizmodo USのカイル・バーは10月30日の記事で、この画面を「ノートパソコンで見たなかで最も野心的なスクリーン」と書いた。記事は、タッチの話はいったん置いておこう、という一文から始まる。

暗い部屋で光るノートパソコンの画面
写真はイメージ Photo by Artin Bakhan on Unsplash

数字を見ると、力の入れどころが分かる。PROLED XDRと呼ぶこの画面は、タンデムOLEDという作り。HDRでもSDRでも、ピークの明るさは2000ニト。コントラスト比は1000万対1で、バーはレノボのノートの100万対1と比べて10倍だと書いた。画面の書き換えは10Hzから120Hzまで変わる。

部品の土台も変わっている。ディスプレイ業界のアナリスト、ロス・ヤングはXで、新型の画面がLTPSでもLTPOでもなくHMOのバックプレーンを使っていると指摘した。バーの記事は、サムスンのA6工場が業界初のHMO工場だとも書いている。

ただ、ほめ一色ではない。最大120Hzという数字は、ゲーム用としては物足りない。バーも、アップルのパソコンはまだ完璧なゲーム機ではないと書いている。

ネットの評判

海外の技術者が集まるHacker Newsでは、このMacBook Proを取り上げたスレッドに1091件のコメントが付いた。いちばん目立つのは、タッチへの疑いだ。macOSのボタンや余白が指で押せる大きさに広がって、トラックパッドで使ってきた人まで巻き込まれるのでは、という心配。Windows 8の失敗を引き合いに出す声も多い。

反対の意見もある。使わなければいいだけで、選べること自体は害ではない、という投稿。iPhoneやiPadのアプリを作る人からは、シミュレータの動きを指で確かめられて助かる、という実利の声が出た。そして「本当の進化はタッチではなく、15%の軽量化とOLEDだ」という書き込みもある。

値段への不満もはっきり出ている。メモリを128GBまで積むと値段が跳ね上がる、という指摘だ。日本でも最上位の構成は、16インチで257万6800円になる。

この記事を書いている11月5日の時点では、発売はまだ明日の話だ。長く使ったあとの感想は、これから出てくる。Mac初のタッチ画面は、11月6日から店に並ぶ。ただ、いまのところ最も評価されている進化は、指で触らなくても効く。

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