カナダ3州が、時計を動かすのをやめた

Microsoftの回避策は『ボゴタ』

写真はイメージ Photo by Luis Cortes on Unsplash

11/4 14:38 / 発信国:カナダ / 記者:工藤

カナダ3州が時計をやめ、Microsoftの回避策は『ボゴタのふり』

カナダの3つの州が、時計を動かすのをやめた。それだけの話のはずだった。が、、、今マニトバ州のIT担当者は、ソフトの時刻の設定を「ボゴタ」にしている。コロンビアの首都である。

2026年11月1日の午前2時、ブリティッシュコロンビア州、アルバータ州、マニトバ州がサマータイムの切り替えをやめた。時計を戻さず、UTCより7時間、6時間、5時間遅い時刻に固定した。マニトバ州の新しい時間には「マニトバ標準時」という名前も付いた(州政府の案内)。

追いつかなかったのが、Microsoftのソフトだった。Microsoftの案内によると、Outlook、Exchange Online、Teams、SharePoint、Power Automate、Fabric、Dynamics 365などで時刻がずれる。すでに入っている予定は、自動では直らない。11月1日より後の会議は、1時間ずれている可能性がある。

では、どう直すのか。Power AutomateとFabricについてMicrosoftが出した暫定の回避策は、別の土地の時間を選ぶことだった。アルバータ州は「カナダ中部標準時(サスカチュワン)」。ブリティッシュコロンビア州は「ユーコン標準時」で、繰り返しの処理ならアリゾナ。マニトバ州は「SA Pacific標準時(ボゴタ)」である。

なぜボゴタなのか。ずれが同じで、しかも一年中、時計を動かさない土地だからだ。サスカチュワンもユーコンも、ずっと前に時計を動かすのをやめている。つまり3州が新しく作った「動かない時間」は、ソフトの棚にとっくに並んでいた。足りなかったのは中身ではなく、名札である。

900行を書いた人がいる

見出しだけ読めば笑い話だ。ただ、直すのは現場の人である。

夜のオフィスでパソコンの画面に向かう担当者
写真はイメージ Photo by Vitaly Gariev on Unsplash

The Registerによると、Microsoftが案内を出したのは10月26日。切り替えまで1週間を切っていて、対象の製品はその後も足された。Redditのある管理者は、この案内は「terrible」(ひどい)だったと話し、利用者の設定と予定を直すために約900行のPowerShellを書いたという。Microsoftの技術者向けブログのコメント欄にも、TeamsとOneNoteの都合で「マニトバ標準時」を避け、リマやボゴタの時間を選ぶと書いた担当者がいる。

地味につらいのは、細かいところだ。他の人が入っている会議は、主催者しか直せない。定期会議のタイムゾーンを直すと、1回だけずらしていた回の設定が消え、作り直すしかなくなる(Microsoftの案内)。SharePointに正しいタイムゾーンが来るのは11月10日の予定だ。

マニトバ州が5月にやった調査では、92%が「時計を動かさない」ほうを選んだ(Prairie Research Associatesの調査、Global News)。住民の希望は、きちんと通った。通らなかったのは、会議の予定である。

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