柚子の皮、香り付けじゃなかった
中国・抖音で熱度900万
写真はイメージ Photo by Andrew Petrischev on Unsplash
柚子の皮は香り付けじゃなく焼き台 中国で熱度900万
中国で、柚子の皮が焼き台になっている。果肉をくり抜いた皮に炭を入れ、その皮の上で肉の串を焼く。抖音の順位表には10月13日から「发明柚子烤肉的人吃商极高」という話題が上がり、14日朝の集計では熱度が900万を超えた。訳すと「柚子焼き肉を発明した人は、吃商がとても高い」。「吃商」は、食べることの知恵や工夫の高さを指すネットの言い方だ。
作り方は、微博の投稿に書いてある。皮の厚い柚子を選ぶ。果肉をくり抜く。内側にアルミ箔を敷いて熱を遮る。側面に通気口を開ける。そこへ、果樹の木から作った炭(果木炭)を入れる。あとは皮の上で串を焼く。肉に、淡い柚子の香りが移るのだという。
気になるのは、たぶん1つだと思う。皮は燃えないのか。
燃える。元の投稿が自分で「柚子壳易燃」(柚子の殻は燃えやすい)と書いている。だから内側にアルミ箔を敷く。微博には、皮を炉の壁に見立てて「柚子皮厚实、含水分,隔热性好」(柚子の皮は厚くて水分を含み、断熱性がいい)と説明する投稿もあった。ただ、これは話題を見た人の解説で、だれかが実験して確かめた話ではない。
ちなみに、だれが最初に思いついたのかは分かっていない。順位表の文言は「発明した人」だが、その人の名前はどこにも出てこない。
絶賛と同じ日に出た見出し
反応は、だいたい感心である。騰訊新聞の記事は、見出しにネットの声として「真聪明啊」(ほんとに賢い)、「小时候玩过家家的那批人长大了」(小さいころにおままごとをしていた人たちが、大人になった)を並べている。微博には「这话题怎么现在才推给我?」(この話題、なんで今になって回ってくるの)という書き込みもあった。皮を、もう捨ててしまった人である。
その同じ10月13日に、こんな見出しも出ている。「别再用柚子皮烧烤了」(もう柚子の皮で焼くのはやめよう)。四川省中西医結合医院の消化器内科の主治医、黄峥峥医師が四川観察の取材に答えたものだ。柚子の皮が焦げたり炭になったりすると、有機物が燃え切らずにベンゾピレンができる、という話だった。
元の投稿も、注意書きは先に付けていた。炭火なので室内は厳禁。閉じた場所では一酸化炭素中毒の危険がある。一度に焼ける量も少ない。屋外で、少しだけ。
柚子ひとつで、果肉の器と、炭を入れる炉と、串を置く台を兼ねている。思いついた人への褒め言葉が「吃商极高」なのは、よく分かる。しかも、アルミ箔と通気口と注意書きまでそろっている。賢いのは、たぶんそこだ。
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