スガキヤ20年ぶり関東、開店前に50人の列

名古屋では、並ばずに食べる店

10/19 18:22 / 発信国:日本 / 記者:工藤

スガキヤ関東再進出、朝7時半から行列 味は名古屋のままで、60円高くなった

名古屋のラーメンチェーン「スガキヤ」が、2026年10月15日、横浜市緑区の商業施設「カエデウォーク長津田」の2階フードコートに店を出した。関東への出店は、およそ20年ぶり。先頭に並んだのは、朝7時半に駆けつけた海老名市の会社員だった(中日新聞)。フードコートのラーメン屋に、である。

開店1時間前には50人を超える列ができ、店は午前10時の予定を前倒しして開けた。開店初日に行った人のブログ「名古屋のソウルフード、スガキヤが神奈川にやって来た・・・」には、午前10時半の時点で「200人以上並んでいる」とある。ちなみにスガキヤは1999年に関東から撤退し、2004年に東京へ戻って2006年にまた撤退している。関東では、今回が3度目の出店になる。

ここで多くの人が気にしたのは、味だった。関東向けに作り変えたのではないか、と。

が、、、そうではなかった。会社は「名古屋の商品をそのまま持ってきた」と話している。和風とんこつのスープも、ソフトクリームもそのまま。チャーシューに至っては、関東の店では2枚入るという。

変わったのは、値段のほうだ。関東のラーメンは490円、クリームぜんざいは320円。スガキヤの公式サイトに載っている通常のメニューは、ラーメン430円、クリームぜんざい290円。60円と30円、関東が高い。公式の発表にも「関東店舗の販売価格は既存店舗とは異なります」と、はっきり書いてある。なぜ関東だけ高いのか、その理由は発表に書かれていない。

名古屋の人が引っかかっているのは、そこではない

なるほど実質の値上げか、と思うところだが、名古屋や東海で育った人の言葉を読むと、話が少しずれていく。

買い物客が座る商業施設のフードコート
写真はイメージ 撮影 Daniel Case/CC BY-SA 4.0(ウィキメディア・コモンズ)

デイリーポータルZの記事「スガキヤが関東再進出したので食べてきたよ」に付いたはてなブックマークのコメント欄(174件)には、こんな声が並ぶ。「スガキヤで育った民としてほっとしました。フードコートらしい店だと思う。」「あのかつおだしの味がなんとも他にないおやつ系ラーメン」。ニュースで涙ぐみながら食べる人を見て「つくづくスガキヤは”郷土料理”だと思った。」と書いた人もいた。

おやつ。郷土料理。ごちそうではない。買い物のついでに、子どもを連れて、空いている席にさっと座って食べるもの。それが名古屋のスガキヤだ、ということらしい。

怒っているわけではない。ただ、使う言葉が、関東の盛り上がりとどこかかみ合っていない。味が同じでも、朝7時半から並んで食べるスガキヤは、名古屋のスガキヤとは別物になる。いちばん変わったのは、スープでも値段でもなく、たどり着くまでの時間だ。

スガキヤは3年で関東に50店舗を出すつもりだという。2027年の春夏には、さらに数店舗が増える予定だ。店が増えれば、列は短くなる。買い物のついでにふらっと寄って、490円のラーメンとソフトクリームを食べる日が来る。名古屋の人が言う「スガキヤ」は、たぶんそこから始まる。

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