うちで作らないなら、
300%だ
――トランプ大統領が、外国のメーカーに
写真はイメージ Photo by Lilian Do Khac on Unsplash
トランプ関税300%、日本車メーカーは工場を建てたほうが安いのか
11月5日、トランプ大統領がホワイトハウスで記者団に言った。アメリカに工場を建てない企業には「50、100、150、250、300%」の関税をかける、と。中間選挙で民主党に大敗した、その2日後だ。
トランプ大統領は、いま3,000を超える工場がアメリカで建設中だと話した。そして「いま関税をなくせば、その工場は一つ残らず、すぐ建設が止まる」。企業が工場を建てる理由の「99%」は関税だと言い、建て終えて動かせば「関税を支払う必要はない」とも話した。
関税の負担1兆1000億円、工場1つ2兆2000億円
では、日本の車メーカーには、どちらが高くつくのか。

同じ11月5日、トヨタが決算を発表した。今期(2027年3月期)の米関税の影響は1兆1000億円の見込みだ。5月8日の時点では1兆3800億円だったが、部品ごとの還付(払い戻し)のルールを取引先と確認し、2100億円が戻る見通しになった。関税のコストが思ったより減り、通期の営業利益の見通しは5000億円上がって3兆9000億円になった。
工場を建てるといくらか。トヨタは2025年11月、ノースカロライナ州で電池工場を動かし始めた。費用は139億ドル、いまのレート(1ドル158円前後)で約2兆2000億円。雇用は最大5,100人。1人分の仕事をつくるのに約4億3000万円かかった計算になる。
工場1つが、関税の約2年分。数字だけなら建てたほうが安い。ただ、ここが悩ましい。工場は建てたら戻せないが、関税は政権や裁判所が変われば消える。「関税をなくせば工場は止まる」というトランプ大統領の一言は、それを本人が認めた言葉でもある。
「工場が来てうれしい」は、アメリカでも少数派
ホワイトハウスは11月6日、10月の製造業の雇用が1万9000人増えたと発表した。アメリカ製造業連合のスコット・ポール会長も「鉄鋼と中国への関税で、耐久財の製造業は恩恵を受けている」と話す。
ただ、この声は少数派だ。経済イノベーショングループが9月1〜8日に労働者1,507人に聞いた調査では、ブルーカラーの58%が関税に反対、賛成は36%だった。2025年は賛成のほうが3ポイント多かった。1年で逆転した。それでも2024年にトランプ氏に投票した人の69%は、いまも関税を支持している。
300%は、どの法律から出てくるのか
2026年2月20日、アメリカの最高裁は6対3で、IEEPAを使った関税を認めなかった。残るのは、品目ごとにかける通商拡大法232条と、相手国の不公正な取引を調べてかける301条。どちらも調査の手続きが要る。ほかの法律は上限つきで、122条は15%・150日まで、338条は50%までだ。
日本車の15%は232条が土台で、最高裁の判断の対象外だったから、いまも続いている。逆に言えば、300%を一気にかける道は、いまの法律に見当たらない。来年1月からは議会の多数が民主党になる。下院議長になるとみられるジェフリーズ氏は、最初の100日で関税を巻き戻す考えだ。11月7日朝の時点で、300%の対象になる品目や時期を示した発表は見つからない。
ネットの評判
日本のネットでは「300%は盛り過ぎ」という受け止めが多い。まとめサイト「大艦巨砲主義!」の23件のコメントには「もうそれ違法になっただろ」「関税の仕組みを教えてやれる人間は居なかったな」と、仕組みへの突っ込みが並ぶ。「もうアメリカ抜きで商売しようぜ」という声もあった。一方で、製造業を国内に戻す必要を認める声も出ている。
この記事を書いた記者ミヤムー記者紹介と、ほかの記事を見る →のどかな場所なんだから、
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43万円の新型冷蔵庫、錆びて見える
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- トランプ大統領、選挙大敗の2日後に「米国に工場を建設しなければ関税300%」(中央日報日本語版)
- Trump Oval Office Signing 11-05-2026: Full Video And Transcript
- Trump Threatens 300% Tariffs as Cabinet Exodus Talk Spreads(Seoul Economic Daily)
- トヨタ、2027年3月期の営業利益を5000億円上方修正 4~9月決算は増収増益(日刊自動車新聞)
- トヨタ、米関税影響1・3兆円見込む(京都新聞)
- トヨタ中間決算2026|営業利益2.2兆円と通期3.9兆円上方修正の中身
- トヨタ 純利益3200億円上振れ 関税コスト減や価格改定が寄与(テレ東BIZ)
- Toyota starts production at $14B North Carolina battery plant facility(Fox Business)
- U.S. tariff authorities after IEEPA: What's left in 2026(Thomson Reuters)
- 朗報:日本車・自動車部品の対米関税が合計27.5%→15%に引下げ(施行済)
- American Workers, the Economy, and the 2026 Midterms(Economic Innovation Group)
- Will Democratic Majority Stifle Reshoring? Factory Jobs Growing with Strategic Tariffs(Alliance for American Manufacturing)
- President Trump Was Right: Tariffs and Tax Cuts Are Reshoring Manufacturing, Creating Jobs(ホワイトハウス、2026年11月6日)
- 【悲報】トランプ「米国に工場を建設しなければ関税300%!」(大艦巨砲主義!)
- NY円、158円台前半(中日新聞)
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