虫歯で、健康な歯が
ほぼ残っていなかった
――健診を受けていなかった子に見つかった
写真はイメージ Photo by Patrick Schöpflin on Unsplash
不登校の中学生、53%が健診で医師の問診を受けていない 総務省の初調査
総務省が10月22日、不登校の小中学生の健康診断について調べた結果を出した。健診で医師の問診を直接受けていなかったのは、小学生で39.1%、中学生で53.1%。中学生は半分を超えている。国がこれを数えたのは、今回が初めてだ。
調べたのは30市町の公立小中52校。2025年度に不登校だった児童生徒864人の受診状況を集めた。健診を1科目も受けなかった子は、小学生で5.7%、中学生で19.9%。身体計測や尿検査も含めて全ての科目を受けた子は、小学生で17.8%、中学生で12.2%しかいない。受け終わらなかった子は、2025年4月から9月末までに平均80日以上休んでいた。
あとから見つかった病気
何年も健診を受けないまま、あとで病気が分かった例がある。背骨が曲がる側弯症、強い視力の低下、成長不良、虫歯で健康な歯がほぼ残っていない口腔崩壊。腎臓の病気の発見が遅れた例もあった。小学1年から不登校だった中学生に、手術が必要な病気が見つかった例も報告されている。
なぜ受けられないのか。健診は学校の中で、決まった日に、まとめて受けるのが前提だ。その日に教室や体育館へ行けない子は、そこで抜け落ちる。総務省は「校内での受診を前提とした対策には限界がある」として、文部科学省と厚生労働省、こども家庭庁に対策を求めた。日程をずらすこと、病院など学校の外でも受けられるようにすることを挙げている。
学校の外で受けられる市は、すでにある。相模原市は2026年7月から学校外での健診を始め、318万円を予算に入れた。府中市は、学校で受けられなかった子に学校医の医療機関を案内し、費用は無料にしていると市議会で答えている。住む場所で、受けられるかどうかが変わる。
ネットの評判
Yahoo!ニュースでは、日テレNEWSの記事に357件、共同通信の記事に8件のコメントが付いた。多いのは「不登校の子にも健診と医療につながる機会を保障すべきだ」という声だ。一方で「健康管理はまず親の責任だ」という意見もあり、そこで割れている。当事者に近い側からは、不登校の子の親の負担が重いこと、学校に行っていないだけで扱いが変わることへの異議も出ていた。
まだ分からないこともある。52校の抽出調査なので、全国で何人の子が健診から外れているかは出ていない。学校外で受けられる市町がいくつあるか、費用をだれが払うのかも、今回の発表では示されていない。次に出てくるのは、文部科学省がこの要請にどう答えるかだ。学校の外での健診を全国の決まりにするのかが、そこで分かる。
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