2人目は、どうする?
――望む親は28.2%、過去最低
写真はイメージ Photo by Sean Foster on Unsplash
「2人目欲しい」28.2%で過去最低 2番目の理由は、お金じゃなかった
明治安田生命が10月19日、子育てのアンケートの結果を出した。0〜6歳の子どもが1人いる親のうち、「2人目を望む」と答えたのは28.2%。前の年より5.1ポイント減り、2018年に調査が始まってから6年続けて下がって、過去最低になった。
調査は全国の既婚の男女1,100人(男性550人、女性550人)に、9月1日から7日までインターネットで聞いたものだ。2020年は56.9%だった。6年で、ほぼ半分になった。
報道の見出しに並んだのは、物価高と収入への不安だ。実際、そう読める数字がそろっている。物価高で子育ての費用に負担を感じる人は79.3%。子ども1人にかかるお金は月に平均4万3,356円で、前の年の4万1,162円から約2,000円増え、過去最高になった。重いと感じる費目の1位は食費(44.6%)、次が習い事やお稽古事の費用(34.9%)、保育園・幼稚園代(32.8%)。明治安田総合研究所の前田和孝シニアエコノミストは、おむつやベビーフードの値上がりが子育て世代の家計を圧迫していると話した。実質賃金の伸びが実感につながっていないとも指摘した。
ここまでは、報道の見出しのとおりだ。
2番目の理由は、お金じゃなかった
ただ、発表資料にはもう一つ表がある。「2人目は欲しいが難しい」「欲しいと思わない」と答えた人に、理由を聞いた項目だ(複数回答)。
1位は「将来の収入面への不安があるから」で54.5%。前の年から9ポイント増えた。
2位は「年齢的に不安があるから」の44.6%だった。お金の話ではない。
以下、「生活費がかかるから」33.0%、「教育費がかかるから」28.6%、「仕事との両立が難しいから」25.9%と続く。そのあとに「ストレスが増えるから」22.0%、「自由な時間がなくなるから」18.5%、「身体的に不安があるから」17.3%が並ぶ。「家の間取り・部屋数の関係で今の人数でいいと思うため」を選んだ人も9.2%いた。
5人に1人くらいが、自分の自由な時間を理由に挙げている。これは、収入が増えれば消える理由だろうか。
お金が片づけば、とは答えなかった3割
もう一つ、見落とされている数字がある。同じ人たちに、経済的な状況などが改善すれば2人目を望めるようになるかを聞くと、66.4%がそう答えた。報道されたのは、こちらだ。条件として多かったのは「夫婦の収入アップ」が60.4%、「物価高が落ち着けば」が22.9%だった。
では、残りはどうなのか。3割あまりは、そう答えていない。お金が片づいたら2人目、という話にはならない人が、3人に1人近くいるということだ。
調査は、理由を選んだ人の多さを数えたものだ。「1人でいい」と自分で決めた親が何人いるかは、この調査では分からない。ただ、選ばれた理由の中に、お金では動かないものが混ざっている。
ネットの評判
Yahoo!ニュースのコメント欄には、2,662件の書き込みが付いていた(10月19日時点)。目立つのは、お金の話だ。食費や光熱費、習い事や塾の費用が上がって2人目はあきらめた、という声が多い。子どもは欲しいが現実には1人が限界、というあきらめに近い書き込みが、共感を集めている。
一方で、お金だけでは片づかないという指摘も支持を集めていた。収入が多い共働きでも時間に余裕がなく、仕事と育児の両立が難しいという声。女性の仕事が途切れること、都市部で部屋数のある家が見つからないこと。いまの少子化対策では足りない、という政府への批判もあった。
割れているのは、ここだ。2人目をためらう理由は、お金なのか、お金では動かないものなのか。調査では、どちらの理由も選ばれている。
子ども1人にかかるお金は、月4万3,356円で過去最高になった。それでも、2人目を望まない理由の2番目は「年齢的に不安があるから」だった。
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