AI止まったら、
この仕事できる?
――53ページの「源内基準」が職員に求めること
写真はイメージ Photo by Alan on Unsplash
政府職員18万人がAIエージェントを自作へ デジタル庁が53ページの決まりを公表
デジタル庁が10月20日、政府職員約18万人が使う生成AI「源内」に、AIエージェントを自分で作って動かせる環境を2種類、順次入れると発表した。あわせて、53ページの源内基準も公表した。人数より気になるのは、作るのが専門の技術者ではなく、普通の行政職員だという点だ。
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対話で作るほうと、アプリまで作れるほう
入るのは2つ。「エージェントチャット」は対話でエージェントを作って動かせる環境で、10月20日から各府省庁に順次入る。「源内工房」はもっと高度なものを組める環境で、導入は12月頃を目指す。マイナビニュースによると、前者はAnthropicの「Claude Cowork」相当、後者は「Claude Code」相当。プログラミングの知識がない職員でも、ふだんの言葉でWebアプリの試作ができるという。
職員が作った業務手順や判断基準は「源内ライブラリ」に置かれ、省庁をまたいで共有される。デジタル庁は、一般の行政職員が日常業務で使える共通基盤として約18万人規模で入れるのは「世界初の試み」としている。古川俊治デジタル大臣は会見で「政府がまず率先してこれに取り組み、広げていくことには意義がある」と話した。
止める場所と、責任の分け方
では、まずい動きをしたらどうなるのか。基準は、止める場所を先に決める作りだ。
扱える情報は「機密性2情報」まで。機密性3情報、特定秘密、重要経済安保情報は扱えない。禁止はプロンプトに書くことだけでなく、添付ファイルや保存領域に置くことにも及ぶ。源内工房から外への通信は読み取り(GET)だけを許し、書き込みは遮断する。デジタル庁が管理していないAPIやMCPサーバーにも直接つなげない。源内工房は、最初は使えない。力があると確かめられた職員の申請を受けて、管理者が権限を与える。
チャットのWeb検索は、プロンプトインジェクションを避けるため、ガバメントクラウドの中で処理し、取りに行く先のサイトとは通信しない。もう一つが、ヒューマン・イン・ザ・ループだ。ファイルの更新や削除のように影響の大きい操作は、人が可否を判断する。
で、だれが責任を取るのか。基準は、利用者・管理者・開発者の3つに分ける。利用者は、処理と成果物を確認する。管理者は、使ってよい業務と情報の範囲を決め、権限を管理し、事故に対応する。開発者であるデジタル庁は、権限の分離や監査の記録を受け持つ。
ただ、府省庁ごとに利用者を止めたりモデルを設定したりする管理者向けの機能は、まだ提供されていない。事故のときは、デジタル庁が利用停止で対応する。自分で組んだエージェントが誤って動いたとき、作った職員が3つのどの立場に当たるのかは、開いて読めた資料では確かめられなかった。
費用の総額も、公表された資料では確かめられなかった。基準では、利用状況と費用の把握が管理者の責務に入る。2027年2月頃には、「エージェントチャット」と「源内工房」を源内OSS Ver.2.0として公開する計画だ。
ネットの評判
Yahoo!ニュースに載ったITmedia NEWSの記事には、コメントが10件付いた。多いのは心配の声だ。「変な独自AIエージェント入れてメンテ費用だけどかどか搾り取られそう」には共感が14件、「アナログ庁を作った方が、セキュリティ的に安全なのでは?」には13件。国の機密情報が漏れないかを心配する声もあった。一方で、国が自前で安全なAIの囲いを作ることを評価し、民間への波及を期待する声もある。
源内基準は職員に、AIが使えなくなっても重要な仕事を自分でこなせる力を保つことまで求めている。
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40年仕入れてるけど、
こんな値は初めて
――エドノフーズの江戸野誠一郎社長
うちのサイトも
止まるんですか
――止め方は、会社によって分かれた
- ガバメントAI「源内」のAIエージェント環境について(源内基準の策定・公表)
- 古川大臣記者会見(令和8年10月20日)|デジタル庁
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- 政府職員18万人がAIエージェントを自作へ、デジタル庁「源内」は何ができる?(マイナビニュース)
- 政府職員がAIに一連の作業を任せる、デジタル庁が源内にエージェントと安全基準(XenoSpectrum)
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- 古川デジタル大臣がAndroidのマイナンバーカード開始を報告|源内に18万人規模のAIエージェント 10月20日会見の全文と動画(Smart Watch Life)
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