どっちにも
入れたくないんだよな
――テキサスの牧場主が、投票日の1週間前に
写真はイメージ Photo by Vinícius Costa on Unsplash
米中間選挙 トランプ支持だったテキサスの牧場主が、投票先を決められない
アメリカの中間選挙まで、あと1週間。テキサス州フォートワース郊外で牧場をやるヘイデン・スカボローさん(28)は、前の選挙ではトランプ氏に入れた。それが今回は、まだ決められないという。
テレビ朝日の取材に、こう話した。「民主党の考えにも賛同できない。トランプの実績にも満足していない。本当に難しい決断です。自分でも分からないんですよ。どちらにも賛同できないのだから」
なぜ、支持していた側から離れたのか。牛肉だ。
牛肉の関税で、身内が離れた
時事通信によると、トランプ氏は牛肉の値段を25%下げると公言し、牛ひき肉の低関税輸入枠を30万トン広げた。買う側には値下げだが、牛を育てて売る側には、安い外国産が増えることになる。スカボローさんは「これはアメリカ・ファーストではない」「個人の意見ではなく、単純な事実です」と話した。
反発しているのは、彼だけではない。全米肉牛生産者・牛肉協会のCEOは「大量流入しても飼育頭数回復につながらない」と批判した。接戦のアイオワ州で共和党の上院候補になったヒンソン下院議員も「価格は下げたいが、輸入拡大は悪い考え」と距離を置いた。
同じ州でも、揺れない人はいる
もちろん、テキサスの支持層が丸ごと離れたわけではない。ダラス近郊でハーレーに乗るジョン・コックスさん(63)は、燃料代を聞かれて「今でも満タンにして9ドル程度だ」と答えた。別の男性は「イランの核兵器保有を阻止できるなら、私は1ガロン20ドル払ってもいい」とまで話した。
同じ国の景気が、立つ場所でまるで違って見える。日本貿易振興機構の報告では、エコノミストとユーガブが5月に全米の成人1549人に聞いた。「経済が悪くなっている」と答えたのはMAGA層が18%、それ以外が65%。差は47ポイントだった。
ネットの評判
Yahoo!ニュースのコメント欄には21件の書き込みがあった。多いのは、進んで支持していなくても結果として強い権力を助けてしまう、という警告だ。ここに共感が集まっていた。一方で、表に出ない反トランプ層がいるのではという見方や、民主党も同じように批判されるという声も支持されていた。
分かっていないのは、決めかねている票が11月3日にどう動くかだ。棄権するのか、相手側に回るのか。スカボローさん自身が「自分でも分からない」と話している。見どころは、広げた牛ひき肉の輸入枠。トランプ氏はすでに、この方針を1週間ほどで変えた。選挙のあとどうするかで、牧場主の行き先も変わる。
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