毎晩30分、中古探しで
一日が終わる
――Android Authorityの記者が、1週間試して
写真はイメージ Photo by Ted Balmer on Unsplash
毎晩30分のeBay探しが消えた MetaのAI「Muse」、日本は月2,799円
「毎晩30分かかっていた中古探しが、仕事を終えるころには終わっている」。Android Authorityの記者Stephen Radochiaが、MetaのAIエージェント「Muse」を1週間使い、10月6日にこう書いた。派手な買い物代行の話ではない。eBayの検索条件を手直ししただけだ。それで30分が浮くなら、気になるよね。
Museは、Metaが2026年9月8日に発表したAIエージェントだ。iPhone、Android、ウェブ(muse.ai)で使える。
条件を育てたら、1日2回まとめが届いた
Radochiaが最初にやらせたのは、ニュース集めだ。数時間おきにネットをまわり、気になる分野の記事を拾ってくる。
次がeBayだ。Palmの携帯情報端末や、Appleの古いノートパソコン「PowerBook」を探していた。最初の結果はひどかったという。そこで条件を足した。新品の箱入りか状態の良いものだけ、新着順、即決価格のあるもの。すると、ほしい出品だけが1日2回まとまって届くようになった。
一発で正解を出させるのではなく、条件を育てる。地味だが、1週間でいちばん効いていたのはここだ。
Gmailをつないだら、見逃していた依頼が出てきた
Radochiaは自分のGmailもつないだ。すると、広報会社から来ていた製品レビューの依頼のうち、見落としていた1件をMuseが見つけたという。返信したかどうか、相手が何と返してきたかも追いかけてくれると書いている。
ただ、彼は手放しでほめてはいない。AIが自分の代わりに買い物をすることには、まだ慣れきれないとも書いた。Metaは、メール送信や購入の前には本人に確認すると説明している。連携の設定で、「読むだけ」に絞ることもできる。
日本は10月23日から。無料枠はどこまでもつ
Museは2026年10月23日、日本でも始まった。北米の外では日本が最初だ。つながるのはGmail、Googleカレンダー、Instagramなど。日本ではメルカリ、マネーフォワード ME、チケットぴあとの連携も進めるという。
で、いくらかかるのか。基本は無料で、無料枠は週1億Museトークン。有料は「パワー」が月2,799円で週5億トークン、「マキシマム」が月1万3,990円で週30億トークン。米国ではそれぞれ月20ドルと100ドルだ。
Radochiaは、あれだけ動かしても1日に使うのは週の枠の6%ほどだと書いた。一方、日本の初日にQiitaで試した利用者は「初日に少し使っただけで、無料の利用枠の表示は13%になり、無料のままで使い続けられるかはぎりぎりだと感じました」と書いている。同じ無料枠でも、頼み方でこれだけ変わる。
その利用者は派手なほうも試している。Amazonでの購入は、Muse自身が「ブラウザ経由ではAmazonに弾かれている状態」と答えたという。映画の予約は、座席選びまで進んだあと3Dセキュアで失敗し、1時間以上かかったそうだ。
ネットの評判
Xでは、日本の初日から試した報告が流れた。好意的な声が目立ち、「無料プランの範囲だけでも全然使えそう。あとかわいい」という投稿もあった。招待コードを48時間以内に入れると、紹介した側とされた側の両方に10億トークンが入るため、コードを配る投稿も広がった。不満は、動きの遅さと、カレンダーの日付をうまく扱えないことだった。
一方で、Gmailをつなぐことへの心配も出ている。Qiitaの利用者は「メールボックスの連携だけで、好みや購買の情報の大半を把握できそうに思えます」と書いた。Metaは、会話や仮想マシンの中のデータを広告システムとは共有しないとしている。ただ公式の説明には、連携を切ったあとも、Museが使った情報が記憶や履歴に残ることがあると書かれている。学習への利用は、設定で止められる。
毎晩30分を1か月続けると15時間になる。時給1,200円で換算すれば1万8,000円分だ。それを月2,799円で買うか、無料枠のまま粘るか。
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