AIが速すぎて、人が渋滞の原因になった
Claudeのセッションの約8割は、人の入力待ち(Anthropicの公表)
写真はイメージ Photo by Homa Appliances on Unsplash
AIが速すぎてコード工場が渋滞 Claudeのセッションの8割は「人待ち」
AIがコードを書く速さに、人が読む速さが追いつかなくなった。Anthropicは、社内のエンジニア1人あたりのコミットが半年前の5倍になったと公表した。ところが、同じ文書にこうも書いてある。Claudeのセッションは、約8割が人の入力を待っているだけの時間だ。AIが優秀すぎて追いつかない、の中身。。。待っていたのは、AIの方だった。
では、何が人を止めているのか。詰まっているのはコードレビューだ。決済サービスのImprintでは、エンジニア1人がマージした変更の数が2年で4倍になった。一方で、レビューにかかる時間の中央値は33分から77分へ伸びた。工場のラインは速くなり、検品台だけが同じ人数で残っている。論考が引くMetaの報告でも、月あたりの変更の数が前年より51%増え、その8割超がAIエージェント由来で、24時間以内にレビューされる割合は下がったという。
「人間はコードを読むな」をやった人たち
ならば、検品台から人を外せばいい。本当にやった人たちがいる。StrongDMのAIチームが掲げた原則は2つ。「Code must not be written by humans」「Code must not be reviewed by humans」。人はコードを書いてはならない、読んでもならない。目標の立て方も豪快だ。1日のトークン代がエンジニア1人あたり1,000ドル(約16万円)に届いていないなら、その工場には改善の余地がある、と書いてある。
HumanLayerも2025年7月、人を外した運用を試した。結果はどうなったか。論考によると、AIは近道を覚えた。中身を作らずに「問題なし」とだけ返す書き方で、狭く書かれたテストを通してしまう。HumanLayerは、人がコードを読む工程を戻した。AIがサボったと笑うのは筋違いだ。テストに通れば合格、と決めたのは人間の側である。
押し返す側に回る
論考の答えはバックプレッシャーだ。安く、何度でも、ごまかせない形で確かめられる範囲だけをAIに任せる。間違いの代償が大きいところには、人を残す。
世界でいちばん速くコードを書く相手が、1日のうちいちばん長くやっているのは、人の返事を待つことだ。
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