肉じゃがの肉は
牛? 豚?
――無料のブラウザゲーム、約2〜5分で判定
写真はイメージ Photo by Finn Mund on Unsplash
「出身地、当てます」の判定を調べてみた 当てられない人に用意された答え
2026年10月27日に公開されたブラウザゲーム「出身地、当てます」が、SNSで広がっています。肉じゃがの肉は牛か豚か、お雑煮のお餅は四角か丸か。そんな2択に答えていくと、3Dの日本地図の上で候補の県が金色に光ってせり上がり、最後にピンが落ちて出身地が告げられる作りです。
作者は、ひとりでゲームを作る「N.K. Works」のたけちか.NK氏。料金は無料で、広告が付きます。
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このゲームが当てにくる「出身地」とは
公式の遊び方ページは、出身地の定義をはっきり書いています。「15歳までにいちばん長く住んだ所」です。生まれた場所でもなく、いま住んでいる場所でもありません。
質問は全部で224問。食べ物、方言、学校行事、地元のお店、天気などが集められています。基本は10問で判定し、決めきれないときは「延長戦」に入って最大20問まで続きます。1回あたり10〜31問、約2〜5分と案内されています。
筆者が数字を突き合わせて気づいたことがあります。公開翌日に出た電ファミニコゲーマーの記事では「全214問」「延長戦は最大25問」と伝えられていました。公式ページの現在の記載とは数が違っていて、公開後に手が入ったと読めますが、変更の経緯は公表されていません。
もう一つ、仕様の中に気になる一行があります。回答は匿名で集計され、次の人の判定に使われます。ただ、公式ページには「判定に使うのは1台につき最初の1回だけ」「『日本以外』をえらんだ時は使いません」と書かれています。
外れた人には、名前が付く
ここが、筆者が一番面白いと思った点です。このゲームは、当てられない人がいることを最初から勘定に入れています。
当たれば「純度100%の〇〇県民」。外れたら「心は〇〇県民」。答えが東と西に真っ二つに分かれた人は、珍しい「関ケ原の住人」になります。「どちらでもない・知らない」という選択肢もあります。公式は、迷ったらそれを押すほうが精度が上がるとしています。
つまり、親の転勤で何度も引っ越した人や海外で育った人のように、「出身地」が一つに決まらない人は、外れる側に回りやすい作りです。けれど外れたぶんだけ、別の名前が用意されています。
一方で、その人たちの答えは、地図を描くための材料にはなりません。「日本以外」を選んだ回答は集計から外れると書かれています。都道府県の境を引くためのデータだと考えれば当然です。それでも、質問ごとの回答を地図で見せる「みんなの境界線」に、自分の線が一本も載らない人がいることにはなります。
ネットの評判
はてなブックマークのエントリーページでは、652ユーザーが登録し、442件のコメントが並んでいます(2026年10月30日時点)。
評価と不満が、きれいに分かれています。「一見してそうとわからない質問に答えるだけでなぜか当ててくる点」と仕組みをほめる声がある一方、「そんだけ聞けばそらあたるやろ」と、質問の多さを突く声もあります。「30問目でやっと当たった」という報告や、県境の近くで育った人から精度が落ちるという指摘も出ています。地元のスーパーや学校行事を聞く質問の作りそのものへの批判や、テレビ番組で知った知識に頼っているのではないかという見方もありました。「横浜市歌を歌ったか」のような限定的な質問への違和感も書かれていました。アキネイターと比べて精度が低いという評価もあります。
そして、転勤が多かった人や、暮らしの中で複数の地域の文化が混ざっている人は当てられにくい、という声もコメント欄に並んでいます。
Xでは、地元のスーパーの名前を出されて降参する投稿が目立ちます。電ファミニコゲーマーの記事は「油断してたら急に平和堂出てきて逃げれなかった」「オークワの質問はマジ草」「セイコーマート出てきた瞬間ゾクッとした」といった声を紹介していました。
まとめ
224問の2択から10〜31問、時間は約2〜5分。当たった人には「純度100%」の肩書きが、当たらなかった人には「心は〇〇県民」の肩書きが残ります。
筆者が調べて面白いと思ったのは、当たり外れそのものよりも、外れた人の置き場所まで作られていたことでした。出身地が一つに決まらない人は、この2択に負けたのではなく、たぶん選びようがなかっただけです。
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