監督は、実際に働く人に話を聞いていた

Mrs. GREEN APPLE『シンデレラ』MVの賛否

10/26 17:58 / 発信国:日本 / 記者:工藤

ミセス「シンデレラ」MVのキャバ嬢設定に違和感の声 夜職を描くこと自体がダメ?!

10月26日、Mrs. GREEN APPLEの新曲「シンデレラ」のMV制作の舞台裏を映した、約30分の映像が公開された。オリコンが同日伝えた。MV本体が出たのは10月23日の23時53分。その主人公がキャバクラで働く女性で、SNSでは違和感を訴える声が広がっている。Smart FLASHが10月25日17時30分に、この賛否を報じた。

MVは約5分。アルバム『POPS』の曲で、監督・企画・脚本はボーカルの大森元貴。MVの監督は初めてだという。主演は、オーディションで選ばれた29歳の俳優・吉田紗梨。子どものころプリンセスに憧れた女性が、現実を嘆きながらも自分を肯定するまでを描く。オリコンによると、MVは48時間を待たずに400万回再生を超えた。

なぜキャバ嬢だったのか

公式の説明は、職業の話ではない。「自分の愛し方を見つけてゆく物語」だという。Billboard JAPANとCDJournalによると、制作側は、キャバクラ嬢という職業についても実際に働く人に話を聞き、リアリティにこだわったとしている。

では、何が問題なのか。批判は大きく2つある。1つは、題名と中身の組み合わせ。ディズニーに曲を書いてきたグループが、なぜ夜の仕事なのか、という声だ。もう1つは場面への指摘。Smart FLASHは、中年の男性客にハグされる場面のあとに、父親が同じようにする回想が続くと書いた。そのうえで、「パパ活」を連想させるという声を報じた。2024年6月の「コロンブス」MV公開停止も、重ねて語られている。

叩く側が差別だ、という見方

一方で、批判そのものを問い直す声もある。言論サイト「アゴラ」が10月26日に載せた、黒沢杏奈氏の記事だ。「職業への批判と、その仕事に従事する人間の尊厳は分けて考えなければなりません。」と書く。キャバ嬢を主人公にしただけで子どもに悪影響と決めつけるのは、そこで働く女性を、子どもに見せるべきでない存在として扱うことになる、とも書いた。黒沢氏は、見えているのは「人気者に『清潔さ』を求めすぎる社会の息苦しさ」ではないかと結んだ。

ネットの評判

Xでは、設定への違和感を言う投稿が目立つ。10月26日には、その投稿を集めたTogetterのページも作られ、題名に「コロンブス然り、その辺の感覚が死んでいる」が引かれている。一方でSmart FLASHは、YouTubeのコメント欄には好意的なものが多いと書いた。どちらの声が大きいかは、正しさの根拠にはならない。

10月26日の時点で、MVは公開されたままだ。バンドと所属レコード会社から、批判についてのコメントは出ていない。謝罪も、公開停止もない。この日に公式が出したのは、約30分の舞台裏の映像だった。

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