保護区に立ち入る許可、
こっちは1年半待った

――モンゴルの記者が、テレビ朝日の番組で

10/24 23:12 / 発信国:モンゴル / 記者:宮村

KDDI「法令違反はなかった」 モンゴル草原火災、保護区の外も6万ヘクタール

KDDIは10月23日、モンゴルの草原火災について「モビコムの社員に法令違反はなかった」と発表した。SNSで広がった「遊びで保護区に入ったのでは」という見方も、強く否定している。同じ発表で、モンゴルの人たちへのおわびも書いた。

分かっていること

火が出たのは10月8日の昼前。場所はモンゴル東部ドルノド県ハルハゴル郡のヌムルグ厳正保護区だ。モビコムの幹部らを乗せた車5台の列が走り、車体の下に絡んだ枯れ草から煙が出た。強い風で、火は草原へ広がった。KDDIは、幹部たちが20〜30分おきに車を止めて下の草を取り除いていた、と発表で説明している。

火は8日間燃え、16日の朝に消えた。焼けたのは合わせて52万8765.5ヘクタール。うち46万8965.7ヘクタールが保護区の中で、保護区の79.8%に当たる(モンゴル国営モンツァメ通信)。東京都の2.4倍だ。

なぜ入れたのか。KDDIは、国境・港湾の当局の依頼で、通信網の開通式と4Gの品質確認のために入り、国境警備隊の立ち入り許可も出ていたとする。一方、現地のメディアは、本当の目的は絶滅が心配される大きな魚アムールイトウ釣りだったと報じた。捜査は続いていて、結論は出ていない。

ネットの評判

モンゴル側の怒りは強い。テレビ朝日の番組で、現地の記者は「国民の怒りは頂点に達しています」と話した。その記者は、自分の取材チームが保護区に入る許可を取るのに1年半かかったとも明かしている。ノムトイバヤル副首相は「ただ謝っただけでは許されません」と話した。日本のネットでは目的を疑う声が広がり、KDDIはそれを「推測」として否定した。

まだ分かっていないこと

補償の額だ。モンゴルの環境保護法では、専門の機関が土や水、動植物への損害を調べ、国の環境監督官が補償を課す。額は決まっていない。

もう一つある。焼けた面積から保護区の中の分を引くと、約5万9800ヘクタールは保護区の外だ。そこに牧草地がどれだけあったのか、内訳は出ていない。

火を消したのは国境警備隊と地元の住民で、KDDIの発表も、この人たちに礼を述べている。ただ、その人たちに何かが渡るのかは書かれていない。モンゴルの環境・気候変動省は、衛星写真と現地調査で損害額を出すとしている。次に見るのは、その額の中身だ。

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