野生のアライグマが、犬用おもちゃになった
米シアトル、コストコの棚で
写真はイメージ Photo by Heng Chiu on Unsplash
シアトルの野生アライグマJimothy、3か月でコストコに並ぶ しかも犬用!
米シアトルの野生のアライグマ「Jimothy」のぬいぐるみが、コストコの棚に並んだ。10.99ドル。1ドル150円なら1,650円ほどだ。ただし、置かれたのは犬用おもちゃの売り場である。
Jimothyはペットではない。7月、シアトルのバラード地区を歩いていたKiana Hallさん(33)が、道を走る1匹を撮った。体は丸く、脚だけが長い。Hallさんは「What am I looking at?(これ、何を見ているの)」と書いてInstagramに上げた。名前の理由は「Jimothyっぽく見えたから」。それだけらしい。動画の再生回数は3日で680万回を超えた。
丸い理由は背骨だ。ショートスパイン症候群とみられ、首を左右に振れない。ワシントン州立大の獣医Marcie Logsdonさんは「驚いたし、正直、彼がそれだけたくましいことに少し励まされた」(訳)と話した。
3か月でここまで来た
ここからが速い。7月24日、マリナーズの選手たちがJimothyのTシャツを着て打撃練習をした。言い出したのは主砲のJulio Rodríguez。7月26日には、市議2人がバラードで2026年の夏を公式に「Jimothy Summer」と宣言した。陶芸工房の外壁には壁画が描かれた。8月5日の「Jimothy Night」では、先着2万人にルーキーカードが配られた。

そのカードが、話を大きくした。1枚しかない金色の版を引いたのは13歳の女の子。eBayに出したら100件の入札が付き、2万100ドルで売れた。家族は大学の費用に回すという。首の揺れるボブルヘッドも30ドルで出た。
そして10月、コストコである。作ったのはThink Dog by Delcaという犬用おもちゃの会社。10月9日の週からワシントン、オレゴン、アイダホの店に並び、ネット販売は数週間後の予定だ。反応は割れた。「うちの犬(と私)に死ぬほど必要」。「Jimothyにはちゃんとギャラを払ってくれよ」(いずれも訳)。人間用も作ってほしい、という声もある。
では、本人は大丈夫なのか。野生のアライグマである。シアトル・キング郡の公衆衛生当局は、餌をやらない、近づかないよう呼びかけている。細菌や回虫を持っていることがあるからだ。Logsdonさんの助言はこうだ。「写真を撮って、友達と分け合ってください。でも、近づこうとしないで。捕まえようとしないで」(訳)
近づいてはいけない野生動物に、いちばん近づける方法が、10.99ドルで棚に並んでいる。売り場は犬用だが、買うのは人でいいらしい。
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