なに見てんだよ、
と言いたげな1枚
――ある写真のオランウータンが、カメラに
写真はイメージ 撮影 NPS Photo/Public domain(ウィキメディア・コモンズ)
英国の動物写真コンテスト、クマの変顔と「チニトナ湾」
オランウータンが、カメラに向かって中指を立てたように見える。ボルネオのジャングルで、食事を終えるときに指が1本伸びた、その瞬間だ。題は「Spicy Orangutan」、撮ったのはタナー・マンセル。
これが、コメディー・ワイルドライフ・フォト・アワードで今年の最終候補に残った1枚だ。10月に入って、候補が発表された。今年は112カ国から応募があり、点数は1万を超えた。賞が始まって以来、一番多いという。
単独の写真は40点が残った。ほかに、組写真が4組、動画が9本、16歳未満の部門が3点。受賞作は12月8日、ロンドンで発表される。
候補作は、12月9日から13日まで市内のGallery@Oxoに並ぶ。入場は無料だ。公式サイトでは、一般投票も受け付けている。
カマキリの1枚は「Sexy Mantis」、小鳥の1枚は「Angry Bird」。題名だけで、だいたい絵が浮かぶ。あとはどれが勝つか、という話だろう。
題名の下に、知らない地名がある
「Sexy Mantis」を撮ったディエゴ・ペレスがいたのは、ペルーのクスコ。「Angry Bird」のヤン・ウィットマーは、ドイツのヘルゴラント島。じゃれ合うクマ2頭が、笑い合っているように見える1枚もある。チャールズ・ジャンソンが、アラスカのチニトナ湾で撮った。「Push Over」はジンバブエのルコメチ、「Zonkling」はアイルランド・オファリー県のフィンナモア湖だ。
このうちいくつを、地図で指せるだろう。
では、この賞は何のためにあるのか。共同創設者のトム・サラムは、笑いは人に野生動物を身近に感じてもらうための手段だと話している。身近に感じた人が、動物のためになる行動を取るからだという。大会の利益の10%は、野生動物を守る基金「ウィットリー・ファンド・フォー・ネイチャー」に寄付される。
笑いは、入口なのだろう。候補作は、いま各国のニュースサイトに次々と載っている。クマの顔の下には、「チニトナ湾」という地名も書かれている。自分の町に人を呼ぶきっかけも、案外こんな1枚なのかもしれない。
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