二段階認証にしてるから
大丈夫だよね?
――ダークウェブ研究家の投稿に、はてなブックマーク1位
写真はイメージ Photo by Sasun Bughdaryan on Unsplash
パスワードはもう安い ダークウェブでいちばん高いのは「ブラウザ丸ごと」
ダークウェブでいま値崩れしているのは、IDとパスワードのリストのほうらしい。ダークウェブ研究家のTaiki Watanabe(X:@ECHODE_Dev)がそう書いた投稿のまとめが、はてなブックマークの総合1位まで上がった。ブックマークは217件。パスワードを長くして、二段階認証も入れた。それで足りないのか?
Watanabeによると、ダークウェブの闇市場でいま主力商品になっているのは「ブラウザのクローンデータ」。ログイン済みのCookieと、画面の大きさ・入っているフォント・言語設定といった端末の特徴を、ひと束にして売る。値段は、普通の個人のものが300円から1,500円。会社の管理画面に入れるものは数万円から数十万円。買った側は、アンチディテクトブラウザにそれを読み込むだけで、被害者と同じパソコンのふりができるという。
盗まれるのは、ログインしたあとの「状態」
なぜ二段階認証が効かないのか。暗号が破られたわけではない。盗まれるのは、認証が終わったあとの状態だからだ。攻撃する側は、そもそもログインの手続きを踏まない。
ここは第三者の調査でも裏が取れている。Check Point Researchが10月20日に出した報告がある。Kameleo、AdsPower、MultiLoginという3つのアンチディテクトブラウザを調べたものだ。盗んだCookieを流し込む手口では、ログインの記録を残さずに多要素認証を抜けられる、と書いてある。ログインしていないのだから、サイト側に怪しむ材料が出ない。
値段も、だいたい合う。セキュリティ企業ディープストライクのまとめでは、闇市場Russian Marketに2025年上半期は月およそ3万件の端末データが並び、1件およそ10ドル(約1,500円)だった。地域や鮮度で1ドルから100ドルまで開く。Watanabeの言う300円から1,500円は、この幅の中だ。
ネットの評判
はてなブックマークのコメントでは、懐疑のほうが目立った。多かったのは「パソコンに入られた時点で、ブラウザを分けても無力だ」という指摘。ログイン状態が盗まれただけで、二段階認証そのものが無力化されたと言うのは言い過ぎだ、という区別を求める声もあった。発信者の肩書きそのものを疑う書き込みも並んだ。
一方で、サイト側でできることを挙げる人もいた。ログイン状態の期限を短くする、大事な操作のたびに認証をやり直させる。「もう銀行用と普段用で分けている」という報告もいくつかあった。Xでは、ブラウザだけでなくOSのアカウントやパソコン自体も分けたほうがいい、という投稿も出ている。
Chromeは4月に手を打った。それでも穴は残る
では、結局どうなっているのか。Googleは4月9日の公式ブログで、DBSCをChrome 146のWindows向けに配り始めたと発表した。TPMで端末ごとの鍵を作り、Cookieをその端末に縛る。持ち出しても、別のパソコンでは使えない。利用者の操作はいらない。macOS版は次のリリースで入るという。Googleは、セッション盗難が大きく減ったと書いている。
ただ、同じブログにこうも書いてある。高度なマルウェアがいったん端末に入ってしまえば、ブラウザが認証Cookieを置いているローカルのファイルとメモリは読める、と。
実際、Googleが2024年に入れた前の対策(Chrome 127のApp-Bound Encryption)は、数週間で回り込まれた。Elastic Security Labsの調査では、Chromeのメモリを直接読む型、リモートデバッグの9222番ポートから吸い出す型、Chromeの復号サービスを呼ぶ型が、別々のマルウェアで出ている。
ブラウザを分けるかどうかよりも、端末に入れないことが先にある。
うちのソース付けて食うわ
日本人は何も言えんやろ
――フランスから投稿した人が、日本人に
残ったのは、高い席ではなかった
Number_i札幌ドームの空席報道
何もない田舎の風景
それでも300人が見ている
――岩手・遠野、田んぼの神社の24時間配信
- いまのダークウェブでは二段階認証も無力化する「ブラウザのクローンデータ」が売買されており、その対策にはブラウザを使い分けることが有効らしい - Togetter
- [B! セキュリティ] 同まとめのはてなブックマーク(217users・コメント)
- Protecting cookies with Device Bound Session Credentials(Google 公式ブログ、2026年4月9日)
- The Risk of AI-Powered Antidetect Browsers in Online Fraud and Influence Operations(Check Point Research、2026年10月20日)
- What Is Russian Market? Inside a Dark Web Credential Shop(DeepStrike、2026年8月24日公開・11月1日更新)
- Katz and Mouse Game: MaaS Infostealers Adapt to Patched Chrome Defenses(Elastic Security Labs)