100キロ超えたら切れるって、
誰が決めたの?

――ウクライナ軍の現場が、スペースXに

写真はイメージ Photo by Donald Giannatti on Unsplash

10/21 18:13 / 発信国:アメリカ / 記者:工藤

ウクライナ軍のスターリンクを遅くしたのはマスク氏本人か WSJ報道

ウォール・ストリート・ジャーナルが10月20日、ウクライナ軍が使う衛星通信の速度を落とすよう指示したのは、スペースXのイーロン・マスク氏だったと、米政府の当局者らの話として報じた。独断だったのか、トランプ大統領とすり合わせていたのか。関係者の見方は割れ、政権の中は混乱したという。

制限が入ったのは10月13日から14日の夜だ。Starshieldの端末が、時速約160キロを超えて動くと通信が切れる。ゼレンスキー大統領の国防技術顧問セルヒー・ベスクレストノフ氏がフェイスブックで明かし、「わが防衛軍は警告を受けておらず、いくつもの任務が失敗した」と書いた。本誌は、この制限そのものをすでに伝えている。

関係者は、全員が否定している

マスク氏はXで、Starshieldは米政府が所有・管理しており、制限を決めるのは米軍と、最後は大統領だと書いた。トランプ大統領は16日、「自分でもないし、マスク氏でもないと思う」と話した。ルビオ国務長官も、政権が指示したという報道を「まったくの誤りだ」と否定した。誰も指示していないのに、回線だけが遅くなった。

現場が心配しているのは、だれが悪いかではない

ゼレンスキー大統領は17日、「今の上限は時速161キロ。超えるとスターリンクが落ちる」と話した。ロシアが飛ばすゲラン3は時速370キロほどで飛ぶ。ウクライナ軍が追いつく速さで飛ばせば、回線が切れ、ドローンを失う。ザポリージャ州で戦う第7快速対応軍団は「ドローンは飛び続けたが、途切れるせいで操るのが難しくなった」と話した。大統領府のイホル・ジョフクバ副長官は「欧州の国々も、自前の仕組みを持たなければいけない」と話した。現場が心配しているのは、だれが悪いかより、次も止まることだ。

地上に置かれた衛星通信のアンテナ
写真はイメージ Photo by Donald Giannatti on Unsplash

ネットの評判

Xとフェイスブックで目立つのは、マスク氏とトランプ政権の責任を問う声だ。ベスクレストノフ氏は「この動きが偶然であるはずがなく、いまの政治の状況とつながっている」と書いた。ポーランドのシコルスキ外相は「ねえイーロン・マスク、大物さん。また自分の製品で政治をやっているのか」と投稿した。割れているのは、だれが指示したかだ。マスク氏の独断だという見方と、政権が裏で頼んだという見方が出ている。

通信は15日に一部戻ったと伝えられた。ところが18日、ルビオ国務長官はStarshieldについて「いまの時点で、彼らはそれを使えていない。協議中だ」と話した。ウクライナは、ロシアの奥を突く攻撃に使うため、Starshieldを求めている。使えるようになるのか。そこが次に分かる。

次の視点

43万円の新型冷蔵庫、錆びて見える

Xで話題のアクア「AQR-DUX51B」

ジャンルを変えて「おもしろ」から。いま読まれています アクアの新型冷蔵庫が錆びて見えるのは、わざとだった

中止が4公演。倉敷は、無事に終わった

徳永英明、喉の不調からツアー復帰

ジャンルを変えて「エンタメ」から。いま読まれています 徳永英明、喉の不調から復帰 倉敷公演を無事に終える 中止4公演はどうなる?

高校が遠くなると、
お金がかかる

――兵庫県で、1万3000筆の署名に出た声

ジャンルを変えて「社会・暮らし」から。いま読まれています 2040年度までに県立高145校減 富山県は「閉校」の表現をやめた
出典

いま読まれている記事

  1. 1銚子のサバ加工、約2割が倒産や廃業 国産に替える道はあるのか
  2. 2「ブルーウォーカーにスマホ乗っ取られた」 ラヴィット!6年目で初の遅刻
  3. 3タイ王妃が737を7時間操縦して北海道へ 冷ややかな声は、なぜ出てこないのか
  4. 4米司法省、カリフォルニアで永住者28人を起訴 登録20年超の人も
  5. 5宙返りしたテスラの新車、予約金3,750万円でも「届く保証はできない」
← トップへ戻る