あなたはどっち 社会・暮らし

出された料理、足りないと言う?

場面と、二人の言い分
  1. 選手に出された昼ごはんの動画が、SNSに上がりました。白いご飯、スープ、細い麺、野菜が映っています。動画を撮ったタイのテックボール代表の監督は「俺には少なすぎる!」と話しています。名古屋のアジア大会での一場面です。愛知県の大村秀章知事は10月6日の会見で「あんまりこういう人は来てほしくなかった」と述べました。10月8日には、タイ側が謝りました。
  2. 「言わないと、改善されないでしょ!」
  3. 「作った人の前で、言うことですか?」

どっちの味方?最初の印象で選んでください。

その場で言う派 の言い分

茶碗が出てきた瞬間に、もう言います。「これ、いつもより少ないですよね」。店員さんが困った顔をしても、言います。黙って食べ終えて、外に出てから連れに「少なかったね」とこぼすくらいなら、座っている間に言ったほうが早い。言われた店は、次から盛りを直してくれます。通っている定食屋の一つは、私が言った次の週から茶碗が大きくなりました。
学生のころ、量の足りない店にずっと我慢して通い続けたことがあります。半年通って、ある日ぱたりとやめました。あの店は、私がなぜ来なくなったのかを、たぶん今も知りません。一度言えば済んだ話を、黙ったまま終わらせてしまった。あれが悔しくて、以来、思ったことはその場で口にしています。
黙って帰る人を見ると、正直、ずるいと思います。目の前では何も言わず、点数だけ下げて、二度と来ない。作った人には、直す機会すら残りません。優しいのではなく、言い合いになるのが面倒なだけでしょう。

相手へ:黙って二度と来ないのは、作った人に優しいんですか?実際に出た声 「ご飯も白飯しか食べられない」

黙って食べる派 の言い分

出されたものは、黙って食べます。少なくても、口に合わなくても、食べ終わって「ごちそうさま」と言って出ます。頼んだ量と違う気がしても、その場では言いません。言ったところで、目の前の皿が増えるわけではないし、作っている人の手が止まるだけです。足りなければ、帰りにコンビニでおにぎりを買います。それで終わる話です。
母が、長いあいだ給食の調理場で働いていました。献立も量も、母が決めたものではありません。それでも「少ない」と言われるのは、いつも配っている人でした。家に帰ってきた母が、台所でその話をぽつりとこぼすのを、何度も聞いています。おかげで、文句がどこへ向かうのかを先に考える癖がつきました。
言う人のことは、強いなと思います。ただ、あの人たちは、自分の言葉が誰の手元に落ちるのかを考えていません。目の前に立っている人は、たいてい量を決める権限を持っていない。結局、言いやすい相手に言っているだけです。

相手へ:その一言は、量を決めた人に届いていますか?実際に出た声 「意図せず不快な思いをさせた」

どちらにも呼ばれない立場 台所に立っていた人

作って、配るところまでやった人たちがいます。献立も量も、その人たちが決めたことではありません。少ないと言われた日も、謝る側にも、怒る側にも呼ばれませんでした。食べた人の顔だけは、いちばん近くで見ています。

言い分は、世間の声をもとに編集部が脚色したものです。実際の発言と出典は、元ネタの記事にあります。

元ネタを読む →アジア大会の食事動画に大村知事「来てほしくなかった」 消えた宿不足の話

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