あなたはどっち 政治経済

割り勘、全員きっちり同額にする?

場面と、二人の言い分
  1. もらえる人と、もらえない人を分ける線が、年収300万円台のどこかに引かれようとしています。政府が10月19日、新しい給付の参考案を与野党に示しました。この線は、対象を約2000万人と仮定した場合の上限です。原資を人数で割ると1人平均3万円、月に直せば2500円になります。
  2. 「出せる人が、少し多く出すだけ」
  3. 「割り勘とは、同じ額をそれぞれ支払うこと」

どっちの味方?最初の印象で選んでください。

多めに出す派 の言い分

会計のとき、私は伝票を先に取ります。そして、頭数で割った額より多めに置きます。周りが止めても置きます。仕事を始めたばかりの子が財布の中をのぞいて、急に口数が減る瞬間を、私は見たくないからです。鞄の奥で札を数えているあの背中は、見ているほうが苦しい。

こうなったのは、自分がその背中だったからです。働き始めたころ、先輩に連れて行かれた店で、頭割りの額を聞いて息が止まりました。家賃の支払いが近く、どう数えても足りませんでした。私はトイレに立って、親に送金を頼むかどうかを考えていました。席に戻ったら、課長が何も言わずに会計を済ませていました。あの日のことを、私はいまでも覚えています。

だから、きっちり同じ額で割る人を見ると、内心ではこう思っています。頭数で割っても痛まない財布を持っているから、それを公平と呼べるんです。同じ額を置くのは、楽なんです。誰にも気を使わなくていいし、恨まれることもない。公平という顔をして、目の前の財布を見ないでいられる。私は札を数える背中を見てしまった側なので、もう戻れません。

相手へ:頭数で割った額を黙って払えない人がその席にいたら、あなたは気づけますか。

きっちり同額派 の言い分

私は、会計の前に電卓を出します。頭数で割って、端数は幹事が持つ。それで終わりです。誰がいくら稼いでいるかは聞きませんし、聞かれても答えません。給料の話が会計に入ってきた瞬間に、その席は飲み会ではなくなります。

前の職場に、いつも多めに出す先輩がいました。最初はありがたかった。でも、しばらくすると席の空気が変わりました。その人が店を決め、その人の話す時間が長くなり、帰りたいと言える人がいなくなりました。多く出した人は、知らないうちにその場の持ち主になります。おごられた側は、笑って返せるものを何も持っていません。あの居心地の悪さを、私はもう味わいたくない。

だから、稼ぎで額を変える人を見ると、内心ではこう思っています。それは優しさの形をした順位づけです。私にも、余裕のある月と、ない月があります。その余裕を人に測られて、置く額まで決められるのはごめんです。同じ皿をつついて、同じ時間笑ったのなら、置く額は同じでいい。それが、対等でいられる唯一の道だと思っています。

相手へ:多めに出したあなたに、その場の全員が気を使っていたと気づいていますか。実際に出た声 「中間層の恩恵がない」

どちらにも呼ばれない立場 会費を聞いて断る人

その飲み会に、私は最初から行っていません。会費を聞いた時点で、今月は無理だと分かるからです。同額で割るか、多めに出すかで揉めている席は、私の財布の外にあります。誰が多く出すかという話に、私の名前は一度も出てきません。

言い分は、世間の声をもとに編集部が脚色したものです。実際の発言と出典は、元ネタの記事にあります。

元ネタを読む →新給付、対象2000万人で年収上限300万円台 301万円の人はどうなる

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