雑草、根まで抜く?上だけ刈る?
- 1センチの茎のかけらからでも元に戻る草が、排水ポンプを止めました。8月に千葉県で大雨が降り、印旛沼の水位が上がったとき、ごみの流入を防ぐ柵に、上流から流れてきた草が大量に絡みつきました。取り除いた水草とごみは、合わせて26トンでした。
- 「一本残せば、やってないのと同じ」
- 「どうせまた生える。だから刈るだけ」
どっちの味方?最初の印象で選んでください。
あなたが味方した 根まで抜く派 の言い分
庭の草は、見つけたその日に根まで掘ります。玄関に軍手と小さなスコップを置いていて、ごみを出すついでにしゃがみます。葉を引っ張るだけだと、茎が途中でちぎれて土の中に白い根が残るので、まわりの土を崩してから、先までたどって抜きます。抜いたものは袋に入れて、口を縛ってから捨てます。最後に、お隣との境目まで、ぐるりと見て回ります。
こうなったのは、前に住んでいた家の庭で、ドクダミを放っておいたからです。はじめは数えるほどでした。見える分だけ刈っていたら、気づいたときには庭の端から端まで広がっていました。業者さんに見積もりを頼んだら、思っていたより高い金額が出ました。最初の週末にしゃがんでいれば済んだ話を、私は自分で大きくしました。
上だけ刈る人を見ると、先に延ばしているだけに見えます。本人は片づけたつもりでいますが、土の下は何も変わっていません。来年も同じ場所で同じ草を刈って、同じように満足するのだと思います。口には出しませんが、あれは手入れではなく、見た目を整えているだけです。
あなたが味方した 上だけ刈る派 の言い分
うちの庭の草は、上だけ刈ります。朝の涼しいうちに鎌を持って出て、伸びてきたところを根元の少し上で切り、袋に入れて終わりです。掘りません。掘ったところで、土に残った切れ端からまた出てくると分かっているからです。終わったらシャワーを浴びて、冷たいものを飲みます。
父は、そうではありませんでした。休みの日になると庭に出て、日が暮れるまで掘っていました。母が呼んでも上がってきませんでした。夏の終わりには腰を痛めて、それでも次の春には、同じ場所から同じ草が出ていました。あれを見て、子どもだった私は思いました。終わらない相手に勝とうとすると、人のほうが先に倒れます。
だから私は、草の背の高さだけを見張ります。根こそぎ、という言葉は気持ちのいい言葉です。でも、やりきったと思いたいだけではありませんか。きれいになった庭を写真に撮って、来年の夏にもまた同じ写真を撮るのでしょう。私はその時間で、家の中の用事を片づけます。
どちらにも呼ばれない立場 隣で見ている人
うちには庭がありません。でも風は吹くし、雨の日には水も流れてきます。お隣が根まで掘っても、向かいが上だけ刈っても、うちのベランダの鉢には同じ草が生えます。どちらにするか相談されたことは、一度もありません。
理由を聞いた今、もう一度選ぶ
言い分は、世間の声をもとに編集部が脚色したものです。実際の発言と出典は、元ネタの記事にあります。
元ネタを読む →1センチのかけらが、千葉の排水ポンプを止めた