いつもの材料、安い方に替える?
- 唐辛子をより分ける人が600人あまりから48人になった工場があります。中国の調味料メーカー、老干妈の話です。人の代わりに、AIを使った検査が入ったと、IT之家が伝えました。2025年の売上高は54億元で過去最高とされますが、業界の人たちは、効いたのは創業者が現場に戻り、安い産地から元の貴州産の唐辛子に戻したことだと見ています。
- 「一度変えた味は、元に戻らない」
- 「誰も気づかない味に、金は払わない」
どっちの味方?最初の印象で選んでください。
あなたが味方した 同じ材料を買う派 の言い分
買い物は早いです。棚の前で迷いません。いつもと同じ袋をかごに入れて、その隣に並んでいる安い袋は、見ないようにして通り過ぎます。値段は知っています。知っていて、取らないだけです。
実家の煮物が、ある年から違う味になりました。家族は誰も何も言いませんでしたが、みんな少しずつ残すようになって、台所に鍋が残る日が増えました。母が安い醤油に替えていたと知ったのは、ずっとあとです。元に戻してからも、あの鍋の前の空気はしばらく戻りませんでした。わたしが同じ袋を取り続けるのは、けちだからではなくて、あのときの食卓を二度と作りたくないからです。
安い方に替える人を見ると、戻す側の苦労を知らないのだろうと思います。替えるのは買い物かごの中だけの決断で、戻すのは何年もかかる仕事です。言いませんけれど、おいしくない日が続いた家で育った人間は、値札よりも、次の食卓のことを先に考えます。
あなたが味方した 安い方に替える派 の言い分
棚の前では、両方を手に取ります。原料の欄も見ますが、だいたい同じことが書いてあります。違うのは値段だけなので、安い方をかごに入れて帰ります。その晩、同じ手順で作って出すと、家族は何も言わずに食べて、おかわりまでします。
一度だけ、全部いい材料でそろえた月がありました。だしも油も、産地の書いてある袋で買いました。月の終わりに財布が薄くなって、子どもに果物を買ってやれませんでした。あのとき、差額はどこへ消えたのかと考えました。誰も気づかない味の深みに、うちの果物が替わっていたわけです。それからは、浮いたお金で何が買えるかを、先に数えるようになりました。
味が違うと言う人ほど、袋を隠して出すと当てられません。覚えているのは味ではなくて、自分が払った値段です。高い方を選んだ記憶が、舌の代わりに働いているだけだと思います。口に出しては言いませんが、こだわりの半分は、値札がやっているはずです。
どちらにも呼ばれない立場 献立を決めない人
買い物にも行かず、台所にも入らないので、材料が替わったことを知りません。出された皿を食べて、前よりおいしくないとも言えず、黙って箸を置くだけです。替えた理由も、替えなかった苦労も、こちらには一度も話が来ません。
理由を聞いた今、もう一度選ぶ
言い分は、世間の声をもとに編集部が脚色したものです。実際の発言と出典は、元ネタの記事にあります。
元ネタを読む →中国・老干妈の売上を戻したのは、AIではないという