効いた気がするなら、それでいい?
- 手首に巻くと小さく震えて、手のふるえを抑える腕輪が、アメリカで医療機器として認められました。会社によると、効き目があるのは腕輪が動いているあいだだけで、効き目を感じるまでの早さにも、感じ方にも、人によって差があります。技術系の掲示板には、お金が続くなら試したいという声と、良くなったかどうかを本人の申告で判断していて、思い込みの効果を外せていないのではという指摘が、どちらも書き込まれました。
- 「楽になった。それ以外に何がいる?」
- 「”気のせい”に、お金使います?」
どっちの味方?最初の印象で選んでください。
あなたが味方した 体感がすべて派 の言い分
朝、起きて最初にやるのは、枕元に置いた磁気ネックレスを首にかけることです。会社に着いたら、引き出しから蒸気の出るアイマスクを出して、昼休みのあいだ目を温めます。家に帰れば、ふくらはぎに貼る温かいシートを両脚に貼って寝ます。効く証拠を見せてくれと言われたら、私は何も出せません。それでも、やった日の自分の体と、やらなかった日の自分の体は、私がいちばんよく知っています。
母が長いあいだ腰を痛めていて、病院に通っても良くならない時期がありました。近所の人にもらった温める道具を使い始めてから、母はまた台所に立つようになりました。あの道具が本当に効いたのか、気が晴れただけなのかは、私にも分かりません。ただ、母が鍋を振っている姿のほうが、私には大事でした。
本音を言うと、証拠がないから使わないという人を見ると、もったいないなと思います。その人は、楽になれたかもしれない時間を、自分から捨てています。効いた気がする、で何がいけないんでしょうか。今日の私の体の調子を決めるのは、どこかの紙に載った数字ではなく、今日の私の肩です。
あなたが味方した 証拠がないと無理派 の言い分
買い物かごに入れる前に、私はその商品の試験の結果をスマホで探します。見つからなければ、棚に戻します。売っている会社の人がまとめた体験談しか出てこないときも、やっぱり戻します。家族からは、そこまでするのかと笑われますが、私は笑われたまま棚に戻します。
学生のころ、親が高い浄水器と、名前も覚えられない健康食品に、毎月お金を払っていました。営業の人が家に来るたびに、親は嬉しそうに話を聞いて、最近は調子がいいと言っていました。やめたあとも、親の体はとくに変わりませんでした。あのお金があれば何ができたかを考えると、いまでも胃のあたりが重くなります。効いた気がする、という言葉に、うちは何年もお金を払い続けたんです。
だから私は、効いた気がするという話を聞くと、まずその商品を売っている人の顔を思い浮かべます。楽になったと言う人を、嘘つきだとは思っていません。ただ、その人が感じた気持ちよさと、箱に書いてある効き目は、別のものです。確かめられないものに払ったお金は、だれかの売り上げにだけ、確かに効いています。
どちらにも呼ばれない立場 毎日つけ続ける人
効く効かないの言い争いは、たいてい一度使ったときの話です。私たちは、朝に巻いて、夜に外して、寝る前に充電します。それを毎日できるかどうかで、話はもう決まってしまいます。続けられない道具は、効き目を疑う前の段階で終わります。
理由を聞いた今、もう一度選ぶ
言い分は、世間の声をもとに編集部が脚色したものです。実際の発言と出典は、元ネタの記事にあります。
元ネタを読む →MITの授業で作った腕輪が、手首を震わせて手のふるえを抑える医療機器になった