趣味に生きるって
言ってたじゃん
――次々結婚した仲間に、残された一人が
はてなで1位、40歳オタクの「みんな本当は結婚したかったのか」
はてな匿名ダイアリーに、10月19日の深夜、40歳の人の投稿が出た。長年のオタク仲間と「恋愛興味ねえ趣味に生きたほうがマシ」と言い合ってきたのに、その仲間が次々と恋愛結婚し、恋人がいなかった人まで婚活を始めた。自分だけが「ぽつーんと取り残された」という。え、あれ本音じゃなかったの?
本人がいちばん驚いたのは、取り残されたことではない。みんな本当は結婚したかったのか、という点だ。投稿にはこうある。「全部テスト前の勉強してねえよ宣言みたいなことだったのか……」
さらに、人から言われた一言が刺さったと書いている。「これからどんどん身体悪くなっていくのに1人で生きてどうするの?と言われてショックを受けた」。本人の返しはこうだ。「いやどうするのって……我慢したり死んだりするだけじゃないのか」。投稿は「結婚したらなんか変わるのか……?」で終わる。321人がブックマークし、はてなブックマークの人気エントリーの総合1位に入った。
統計では、8割超がずっと「結婚するつもり」と答えていた
で、本当にみんな結婚したかったのか。ここは数字がある。
国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査は、2021年6月、18〜34歳の独身者に「いずれ結婚するつもり」かを聞いた。そう答えたのは男性81.4%、女性84.3%。前回はもっと高く、男性85.7%、女性89.3%だった。
下がってはいる。それでも8割超だ。「恋愛に興味がない」と口で言っていた人の多くも、この8割の中にいた可能性が高い。増田が受けた衝撃は、統計の上では、むしろ普通の景色だった。
では、残る人はどれくらいいるのか。内閣府の男女共同参画白書(令和4年版)によると、50歳時未婚率は2020年で男性28.25%、女性17.81%。総務省の国勢調査から出した数字だ。1980年は男性2.60%、女性4.45%だった。男性は40年で10倍以上になっている。
少数ではあるが、珍しくもない。男子が20人いる学年なら、そのうち5〜6人が50歳で未婚、という規模だ。
ネットの評判
はてなブックマークでは、増田を突き放す側が目立つ。「みんなとかどうでもよくてお前が結婚したいのかしたくないのかだけを考えればいいんだと思うけどな」。「結婚したって相手が先に死ねば1人で死ぬのは一緒。1人暮らしに慣れちゃうと共同生活は無理だね」。「なんかみんな、結婚相手が生涯助けてくれる前提で独り者を責めるよね。独身も既婚も結局生きるのはひとりだよ」
そもそも結婚したくなっていない、という報告もある。「いつ結婚したくなるのか震えながら40過ぎたが今のところしたくなってない」「むしろ年をとるほどに共同生活なんて無理だなという思いは強まるが。」
結婚した側から、中身を具体的に出す声もあった。「結婚の大きなメリットのひとつ: 背中に湿布を貼ってもらえる」。厳しい意見も付いている。「40にもなってその考え方というのはすごい子どもっぽいなと思う。」
少数派は「言い出せなかっただけ」と認めた
数は少ないが、増田の衝撃をそのまま引き受けたコメントもあった。
「年々考えは変わるもんだけど、オタク界隈のノリで言い出せなかったってやつ。あるある。」
「嘘ついてたわけじゃなくて、若い頃は自分は人と一緒に住むなんて無理だろうなと本気で思ってたんよ…そしてまぁ人は変わるんやな」
仲間は嘘をついていたのでも、途中で裏切ったのでもない。「恋愛興味ねえ」はその場では本気で、ただ界隈の空気の中では言い出しにくかった、ということらしい。この少数派の中に、もう一つ重い指摘がある。「『共同生活が無理』 それが積もりに積もって溢れた時に『寂しい』ってなるんだよ。そしてそうなったときには時既に遅し。」
増田の「結婚したらなんか変わるのか……?」という問いに、コメント欄がいちばん具体的に返した答えは、背中に湿布を貼ってもらえる、だった。
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