そのビール、
ホームでは飲めません
――10月15日から、ドイツの約5700の駅で
写真はイメージ Photo by Maria Vasiliki Kassou on Unsplash
ドイツの駅で禁止されたのは、酒ではなかった
2026年10月15日の午前0時から、ドイツの駅で酒を飲むことが禁止された。対象はホーム、通路、駅の建物まで。どれもドイツ鉄道(DB)が持っている敷地だ。駅の数は、報道では約5700、DB自身の発表では5400。数え方に差がある。
ここで、たいていの人が思う。では、電車の中はどうなるのか。
飲める。長距離の列車に、全面的な禁止はない。ICEの食堂車では、今も酒を売っている。持ち込んだ酒も、ほかの客の迷惑にならない範囲なら飲んでいい。駅の中の店も対象外だ。レストランやカフェ、キオスクでは、今までどおり売られる。ふたを開けていない酒を持って駅を通るのも、問題ない。
禁止されたのは、酒ではない。ホームで飲むことだ。
なぜ、いまこの線を引いたのか
きっかけは7月の出来事だ。バーデン=ヴュルテンベルク州の列車で、切符を調べたことがもめ事になった。酒に酔った36歳の客が暴れ、激しい殴り合いになった。ZDFheuteによると、26歳のDBの警備員が、時速120キロで走る列車から転落し、命に関わるけがをした。
DBのトップ、エヴェリン・パラは発表文に「Wir greifen durch」(厳しくやる)と書いた。酒のある場所では暴力も増える、とも話した。同じ決まりは、すでに約40の大きな駅で動いていた。ベルリン、ハンブルク、ミュンヘン、ケルンなど。DBによれば、ごみが減り、もめ事も減った。乗客へのアンケートでは、約80%が賛成で、反対は9%だった。
取り締まるのは、見回りをするDBの警備員だ。警備員を大きく増やす予定はない。手に負えなくなったときだけ、連邦警察が入る。見つかった人は、まず駅から出るように言われる。何度も繰り返すと、立入禁止になることもある。
線の引き方に、現場から文句が出ている
ここが、ややこしい。賛成している人たちが、線の位置に文句を言っている。
ドイツ警察労組(GdP)で連邦警察を担当するアンドレアス・ロスコプフは、この決まりはどうしても必要だと話す。そのうえで「良い手だが、届く範囲が足りない」とも言った。少なくとも夜は、電車と駅での酒の販売そのものを止めるべきだという。同じ組合の副代表アレクサンダー・ポイツも、次は電車の中を禁止する番だという立場だ。
依存症の問題に取り組む団体DHSのクリスティーナ・ルンメルは、世の中に向けた合図としては意味があるかもしれないと言う。ただ、飲むのは禁止なのに駅の店では売っていいのは、ちぐはぐだとも言った。
反対している人もいる。理由は別だ。ホームレスを支える全国の団体は、駅は雨風をしのげて、わりと安全な場所だったと言う。そこから追い出されると、歩いて回って声をかける支援が届きにくくなる。路上で支援をするオリヴァー・オンガロは、外で寝るしかない人が、法律のもめ事まで抱えることを心配する。払えない罰金がたまれば、刑務所に入ることもありうるという。
どこまでが駅なのか
線は、地域によっても違う場所に引かれている。ハンブルク、ケルン、ミュンヘン、ニュルンベルクの近郊電車の路線網では、すでに車内も禁止だ。自治体によっては、DBが持っている駅前の広場まで対象に入る。
ホームで缶を開ければ、注意される。缶を開けないまま長距離の列車に乗れば、席で開けていい。ただ、乗ったのがハンブルクの近郊電車なら、そこでも開けられない。
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- Deutsche Bahn: Alkoholkonsumverbot an allen Bahnhöfen(DB公式発表)
- Alkoholverbot: Deutsche Bahn verbietet Konsum an Bahnhöfen(ZDFheute)
- Alkoholverbot an Bahnhöfen reicht nicht - Polizeigewerkschaft fordert Verbot auch in den Zügen(ZDFheute)
- Alkoholverbot an Bahnhöfen - Das Wichtigste im Überblick(Tagesspiegel/dpa)
- Bundesweites Alkoholverbot an Bahnhöfen tritt in Kraft(evangelisch.de)