寝るだけの部屋で平気?
- 北京に住む30代の女性が、幅93センチ、長さ3.6メートルの部屋で暮らしています。もともとは廊下で、大家が両側に壁とドアを付けた、2畳ほどの部屋です。家賃は日本円で約1万7000円、本人の月収は23万円ほどで、職場までは歩いて7〜8分だそうです。
- 「家は寝るだけの私、広さは要りません」
- 「安らげる場所を削ったら、働く理由がない」
どっちの味方?最初の印象で選んでください。
あなたが味方した 寝るだけで十分派 の言い分
朝起きて、顔を洗って、すぐ家を出ます。帰るのは夜で、電気をつけて、横になったら、もう朝です。だから私が部屋に求めるものは、布団が敷けることと、鍵がかかることだけです。友だちは「せめて窓くらいはあったほうがいい」と言いますが、窓の外を見ている時間が、私の一日のどこにあるのか、教えてほしいです。
実家は、家賃の話でずっと揉めている家でした。親は見栄で広いところを借りて、月末になると、台所で小さい声で言い合いをしていました。広い居間の真ん中で、子どもの私はその声を聞いていました。広い部屋というのは、こういう音がするんだと思いました。社会に出て最初に決めたのは、家賃は手取りからいちばん先に削る、ということです。削った分は、そのまま通帳に残ります。
部屋にお金を出す人を見ても、うらやましいとは思いません。思うのは、その部屋の家賃をいつまで払えるんだろう、ということです。仕事を失った日に、いちばん先に首を絞めてくるのは、毎月必ず出ていくお金のほうです。
あなたが味方した 部屋は譲らない派 の言い分
金曜の夜に、部屋の電気を全部つけて、窓を開けて、床に座るのが好きです。私はそのために家賃を払っています。駅から遠くてもいい、建物が古くてもいい、でも窓のない部屋には住みません。朝、カーテンを開けて、今日が晴れなのか雨なのかを自分の目で知ります。外の明るさが分からないと、私は曜日の感覚まで無くします。
前に住んでいた部屋が、まさにそういう部屋でした。窓はありましたが、目の前が壁で、昼も夜も同じ色でした。たしかに貯金は増えました。増えた残高を見ても、私は何も嬉しくなかったです。その冬から、私は人に会わなくなりました。人を呼べない部屋に住んでいると、こちらも呼ばれなくなります。誘いを断る理由を考えるのが癖になって、そのうち誘いのほうが来なくなりました。
節約している人を、馬鹿にする気はありません。ただ、あの人たちが削っているのは、お金だけではないと思います。あとで買い直せるものと、買い直せないものがあって、若いうちの冬は、どう頑張っても戻ってきません。
どちらにも数えられない立場 ほかに選べなかった人
私は削ったのではなく、ここしか借りられませんでした。節約として褒められても、我慢として心配されても、どちらも私の話ではありません。同じ建物に20〜30世帯いて、たぶん半分は、私と同じ理由でここにいます。
理由を聞いた今、もう一度選ぶ
言い分は、世間の声をもとに編集部が脚色したものです。実際の発言と出典は、元ネタの記事にあります。
元ネタを読む →家賃1万7000円の「元廊下」2畳に住む北京の30代 かわいそう、で合ってる?