覚えられるの、うれしい?嫌?
- AIが自分について何を覚えているかを、一覧と地図で見られる機能が付きました。Sakana AIが10月15日にSakana Chatへ足した「My Fish」で、好みや進行中の仕事が、使われた回数まで並びます。覚えられた一つだけを消すボタンは見当たらず、用意されているのは全部を止めるスイッチと、問い合わせフォームからの削除依頼です。
- 「毎回同じ話、もうしたくない」
- 「忘れてくれる相手が、いちばん楽」
どっちの味方?最初の印象で選んでください。
あなたが味方した 覚えてほしい派 の言い分
美容室でも、通っている居酒屋でも、こちらが何も言わないうちに「いつもの」で話が進むのが、わたしには最高です。髪の分け方、辛いものが苦手なこと、子どもが小さいから長い時間は空けられないこと。それを全部ゼロから説明する時間は、わたしの一日にありません。AIのチャットも同じで、日本語で短めに、専門用語は噛み砕いて、という頼みを毎回打ち込むのが、ばかばかしくなりました。
こうなったのは、前の職場で引き継ぎの資料を何度も書き直したからです。担当が替わるたびに同じ説明をして、同じ質問を受けて、同じ資料を作る。あの時間がまるごと消えていたと気づいた日から、覚えてくれる相手に自分の好みを預けるのが、いちばん得だと決めました。
正直に言えば、忘れてほしいと言う人を見ると、何をそんなに隠しているのかなと思います。わたしの好みなんて、覚えてもらえるだけでありがたい。消すボタンが要るほどの秘密を、わたしはチャットの画面に打ち込んでいません。
あなたが味方した 毎回ゼロ派 の言い分
行きつけを作らないのが、わたしのやり方です。寄るコンビニは日によって替えますし、服も同じ店で続けて買いません。レジで顔を覚えられて「お久しぶりです」と言われた瞬間に、その店へ行くのをやめたことが何度もあります。AIのチャットも、用が済んだら閉じて、次の日はまた見知らぬ相手として話しかけたい。毎回ゼロから説明するのは、手間ではなく、わたしが自分で選んで払っている代金です。
そうなったのは、昔、引っ越しの見積もりを一度頼んだあと、電話とはがきが何年も止まらなかったからです。こちらがうっかりこぼした家族の話が、向こうの手元にずっと残っている。自分のことが自分の手を離れていく、あのときの感じを、わたしは今も忘れられません。覚えるのが向こうの勝手なら、忘れるのも向こうの仕事でしょう。
本音を言えば、覚えてもらって楽をしている人は、うらやましいです。でも、自分の体調や家の事情まで並んだ画面を見て、消すボタンがどこにもなかったら、わたしは夜に眠れません。
どちらにも呼ばれない立場 話に出されただけの家族
わたしは、あの人のチャットに出てきただけです。体調のことも、家の事情も、わたしは預けると言っていません。覚えるかどうかを決める画面に、わたしの名前の欄はありません。消してほしいとき、誰が頼めばいいのでしょう。
理由を聞いた今、もう一度選ぶ
言い分は、世間の声をもとに編集部が脚色したものです。実際の発言と出典は、元ネタの記事にあります。
元ネタを読む →AIが覚えた自分は丸見え、Sakana Chatに消すボタンは見当たらない