漏えいの知らせ、パスワード全部替える?
- 宅配すしの「銀のさら」で、公式サイトとアプリに登録していた人の個人情報が、漏れた恐れがあると公表されました。攻撃を受けたのはこの会社のサーバではなく、会社が借りていたサーバを動かす別の会社です。会社は、パスワードの入力を求めるメールに注意するよう呼びかけています。同じパスワードを他のサービスでも使っている人には、使い回しをやめるよう勧める声も出ています。
- 「今夜のうちに、全部替えます」
- 「替えても、次の漏えいで一緒に出ます」
どっちの味方?最初の印象で選んでください。
あなたが味方した 全部替える派 の言い分
漏れた恐れがあります、という文を見つけた時点で、私は箸を置きます。スマホのメモに、同じパスワードを使っていたところを上から順に書き出して、台所に立ったまま、ひとつずつ替えていきます。お風呂はそのあとです。家族には呆れた顔をされますが、途中でやめると、どこまで替えたのか分からなくなるので、その晩に終わらせます。
こうなったのは、昔、通販サイトに知らない宛先の注文が入っていたからです。身に覚えのない買い物の控えが、朝のメールに届いていました。お金は戻ってきましたが、電話をかけ、書類を書き、同じ説明を何度も繰り返した日のことは、まだ覚えています。あのとき替えておけば、と思いながら受話器を持っていた時間は、替えて回る夜よりずっと長かったです。
放っておく人は、正直うらやましいです。ただ、あの人たちは、何も起きなかった人ではなく、まだ起きていない人です。確定していないから平気だという言い方を聞くたびに、確定してから動くのでは遅いのに、と口の中で言っています。
あなたが味方した 放っておく派 の言い分
お知らせの画面は、だいたい最後まで読まずに閉じます。寿司は電話で頼めばいいし、パスワードは替えません。替えるのは、お金が動くところだけです。銀行と、カードを登録してある店。そこだけは別の文字列にして、ログインのときに届く番号も使っています。残りは、正直どうでもいいです。
前は、私も替えて回る側でした。通知が来るたびに新しい文字列を考えて、付箋に書いて、机の引き出しに貯めていました。そのうち、どれがどこの付箋なのか分からなくなって、ログインできなくなり、本人確認の書類を送る羽目になりました。あの手続きに潰れた夜を思い出すと、自分の手で増やした面倒のほうが、漏えいより先に私の生活を壊していました。
それに、替えた新しいパスワードも、次にどこかのサーバが止まれば、一緒に出ていきます。私の文字列を預かっているのは、私ではなく会社です。全部替えましたと報告してくる人を見ると、よく働いたなと思います。来月、同じ作業をまたやるのに。
どちらにも数えられない立場 登録を忘れている人
替えるか替えないかは、自分が登録したことを覚えている人の話です。私は何年も前に一度だけ頼んで、アプリも消しました。お知らせを読む理由も、替える手間もありません。それでも、名前と電話番号は、どこかに残ったままです。
理由を聞いた今、もう一度選ぶ
言い分は、世間の声をもとに編集部が脚色したものです。実際の発言と出典は、元ネタの記事にあります。
元ネタを読む →「銀のさら」650万件漏えいの恐れ 攻撃されたのは寿司屋ではなかった