あなたはどっち エンタメ

おまけ目当てに、もう一回買う?

場面と、二人の言い分
  1. 『映画ちいかわ』が、週末の動員ランキングで3週間ぶりに首位へ戻りました。首位に戻ったのは、劇場で配る入場者特典が第6弾に切り替わった週末でした。同じ週、公式通販で売り出されたフィギュアは売り切れが続き、買えた人に届くのは「12月上旬」以降です。
  2. 「おまけが本体。映画はもう付録です」
  3. 「中身が同じなら、二度は払いません」

どっちの味方?最初の印象で選んでください。

おまけで決める派 の言い分

おまけが切り替わる日は、朝いちの回を押さえます。前の晩に座席を取って、職場には少し遅れて行くと伝えておきます。もう筋は覚えているので、画面は半分しか見ていません。それでも劇場を出るとき、小さな袋をかばんの内側にしまう瞬間がいちばん好きです。帰りの電車で、どっちが出たかを友だちに知らせます。
子どものころ、スーパーのお菓子の棚で、おまけ付きのほうを母に頼んだことがあります。中身が同じなのに値段が違うのはおかしい、と母は言って、おまけの付いていない箱を買って帰りました。あのとき家に持ち帰れなかった小さなプラスチックのことを、私はまだ覚えています。自分で働いて払えるようになってから、私はあの棚の前に戻って、全部やり直しているような気がします。
中身だけで決める人を見ていると、正直うらやましいです。でも、一回きりで済ませたその人の手元には、配り終わったあとに何も残らないはずです。私は箱が届く冬の日まで、楽しみを持っていられます。待っている時間も、私にとっては楽しみのうちです。

相手へ:限定の二文字に、一度も負けたことがないんですか?実際に出た声 「居酒屋くりまんじゅう、カートに入れてからチェックアウトまでが長すぎて順番に売り切れてって最後の決済ボタン押すタイミングで全部売り切れ 受注して下さい!」

中身で決める派 の言い分

映画館には、年に何度か行きます。観たいものを、やっている間のどこかで一回観て、それで終わりです。入場者特典は、もらえるならもらいます。もらって、家に帰って、机の引き出しに入れて、それから一度も開けません。引き出しはもう満員で、去年のぶんがどこにあるのかも分かりません。
うちの親は、新聞の景品や銀行のタオルを溜め込む人でした。押し入れを開けると、使われないものが袋のまま積まれていました。親が亡くなったあと、それを全部捨てたのは私です。ごみ袋にタオルを詰めながら、これをもらった人は一度も使わなかったんだな、と思いました。その日から、私はおまけで物を増やすのをやめました。買うのは、観たいからです。
おまけのために同じ席にもう一度座る人を、悪いとは思いません。ただ、売り切れたと騒いで、届くのは冬だと言われても怒らない人たちを見ていると、何を買ったつもりなんだろうと思います。私は観たいものにお金を払って、その日に受け取って、満足して帰ります。

相手へ:配り終わったあと、その小さな袋はどこに置いてありますか?

どちらにも呼ばれない立場 子どもに連れられて行く人

子どもに連れられて、同じ映画をもう一度観ました。渡された小さな袋は、私のかばんに入れて帰ります。家に着くと子どもは中身だけ出して、袋はこちらに残ります。どっちの派でもない私の引き出しが、少しずつ重くなっていきます。

言い分は、世間の声をもとに編集部が脚色したものです。実際の発言と出典は、元ネタの記事にあります。

元ネタを読む →『映画ちいかわ』が公開12週目で週末1位に戻り、『踊る大捜査線』を抜いた

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