あの靴下、洗ってもヘタらない
らしいよ
――ある投稿が、6万人に
写真はイメージ Photo by Mockup Graphics on Unsplash
ファミマの靴下と下着、「質が良い」の根拠を探すと
429円の靴下と、880円のボクサーパンツ。ファミリーマートの衣料品が、10月2日未明に公開されたTogetterのまとめで広く読まれている。もとは、食品メーカー勤務と自称する人物の投稿だ。ユニクロで買っていた下着と靴下の劣化が早いので、同じ価格帯で代わりを探したらファミリーマートのプライベートブランドが良かった、という。閲覧数は公開から半日ほどで約6万に伸びた(10月2日午後時点)。
売る側は、何を書いているか
ブランド名は「コンビニエンスウェア」。デザイナーの落合宏理氏がクリエイティブディレクターを務め、2021年3月に全国展開が始まった。コンセプトは「じぶんを愛そう。いい素材、いい技術、いいデザイン。」。靴下の累計販売数は、2023年11月時点で1,500万足を超えた。取り扱いは、Fashionsnapの2026年春夏の記事では全国約1万6,400店とされる。
では、ネットで言われる「丈夫さ」を、売る側はどう説明しているか。ラインソックスの公式商品ページに並ぶのは「足底はパイル編みの肉厚仕様」「抗菌防臭加工でニオイにくい仕様」の二つで、素材表示は「綿、ポリエステル、その他」。ボクサーパンツも、身生地は綿95%・ポリウレタン5%で、特徴は抗菌防臭だけだ。どちらにも、何回洗ったらどうなるという数字はない。2021年度グッドデザイン賞の受賞も載るが、耐久試験の話ではない。ブランドページで名前が出る素材は旭化成の「Paircool」だが、説明は吸汗、速乾、柔らかな肌触りに向いている。丈夫さではない。
ネットの評判
まとめに並ぶ声は、靴下からタオルハンカチ、ジョガーパンツ、折りたたみ傘まで広がる。「洗濯物しても生地丈夫でヘタらない」「履き心地いいし」といった短い実感が大半で、「オーストラリアに住む姉家族が日本に来る度に買って帰ってますね」という報告もあった。品質の理由を推し量る声もあり、親会社については「親会社の祖業は繊維だから、かも?」と書き込まれている。伊藤忠と取引のあった繊維関連会社の出身だと名乗る人物は、ファミマは流行より定番の衣料に力を置くので原価の配分が違う、と書いた。否定的な評価は、このまとめの中には見当たらない。
実感と、その理由づけ
集まったのは、いずれも使った人の実感である。洗濯の回数、乾燥機を使ったか、何足を何か月で履きつぶしたか。条件はそろっていない。比べる相手のユニクロ製品を同じ条件で試した結果も、まとめには出てこない。
目を引くのは、理由の説明までが同じ性質だということだ。「祖業は繊維だから」は語尾が「かも?」であり、原価の配分の話も、出どころは一人の経歴の自己申告である。公式で確かめられる伊藤忠商事との接点は別にある。ブランドページには、旭化成Paircoolが伊藤忠商事のリサイクルポリエステル原料「RENU」を使うと書かれている。ただしこれは環境配慮の話で、丈夫さの裏づけではない。
1,500万足という数字は質の証明ではなく、1万6千店という置き場所の多さの結果とも読める、と筆者は考える。買う側にできるのは、素材表示を読み、自分の洗い方で何か月もつかを数えることだ。「質が良い」の中身は、いまのところ言葉でしか共有されていない。
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40年仕入れてるけど、
こんな値は初めて
――エドノフーズの江戸野誠一郎社長
- 下着や靴下をユニクロで買っていたが、すごい勢いで劣化するので同価格帯で良いものがないかと探したら、ファミマPBの質がとても良かった
- ファミマ「コンビニエンスウェア」が26年春夏の新作発売 45周年記念アイテムを製作
- ラインソックス コンビニホワイト|商品情報|ファミリーマート
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